日々多くのお客様を接客し、おもてなしをしているホスト。
中にはお客様からの信頼も厚く話を聞いてほしい!相談したい!という要望で来店される事も。
彼らは何故会話でそこまでの関係性を築くことができるのでしょうか?
今回は、そんな一流ホストが実際に実践しているコミュニケーション術を紹介したいと思います。
成功している一流ホストに学ぶホストの接客術とは
成功している一流ホストは、どのような接客をしているのでしょうか?
どんな時でも心がけておきたい大事な2つのポイントをご紹介します。
相手がなにを望んでるのかを汲み取る
会話の基本としては、相手の話を聞くことです。
売れてるホストは相手の話を聞くのがとても上手です。
でもただ聞くだけではありません。
話を聴きながら相手がどんな言葉をかけてほしいのか、なにを望んでいるのかを汲み取ることが重要です。
例えば、企業勤めのOLのお客様が来てこんなことを言いました。
「最近会社で嫌な事があって・・・。」
よくある愚痴の1つです。
これに対して、普通のホストは「今日はそんなこと忘れて思いっきり楽しもうよ!」などと励ますでしょう。
しかし、これではお客様が本当に望んでることではありません。
この「最近会社で嫌なことがあって・・・。」という言葉は、愚痴を聞いてほしいというサインであることが多いのです。
一流のホストは、こんな時は「嫌な事があったんだ・・・」と一旦受け止め、お客様が自分の愚痴を話しやすい状態に持って行きます。
もちろん全員がそうだというわけではなく、中にはただお酒飲んで忘れたい場合もあるでしょう。
その時はその時で相手がなにを望んでいるかを察知し対応しましょう。
ただ相手の話を聞くだけではなく「相手が何を望んでいるか?」を汲み取り、接客をする。それが一流ホストとそうでないホストの違いです。
会話術で盛り上げよう
ホストとして売れる人は、やはり会話を盛り上げるのがとても上手です。
でも、いきなり上手な会話をするのは難しいですよね?
会話が下手な人の特徴として、
- 話をちゃんと聞かない
- 質問ばかりする
- リアクションしない
- 相手の話に興味を持たない
- 話を広げない
- 自分の話ばかりする
などが挙げられます。
つまり、上手に会話をするなら上記と反対のことをしましょう。
しっかりと相手の話を聞いて、相手の答えに対してリアクションをちゃんと取り、話を広げるよう意識すると相手も心を開きやすくなって盛り上げやすくなりますよ。
ホスト的なアドバイスとしては、「ポジティブなリアクションは大げさにする」のが大事です。
お店にもよりますが、ホストクラブの店内は照明が独特だったり暗かったりするので、表情が伝わりにくいんですよね。
自分では笑顔のつもりでもリアクションが薄いと思われがちなので、最初は普段よりも少し大げさに笑ったりすると良いですよ。
初回で心を掴むトークのやり方!
ホストの接客方法はさまざまありますが、ここでは特に代表的な色恋営業・友達営業・育て営業の3つを紹介します。
色恋営業
色恋営業とは、お客さんの疑似彼氏になって、恋人同士のようなドキドキ感を提供する接客方法です。
甘いトークや軽いボディタッチなど、実際の恋人と過ごしているような疑似恋愛を楽しめます。
ホスト接客方法としてはスタンダードなもので、お客様からの需要も高いため高額ボトルも入りやすく、多くのホストが使ってきました。
一方で、疑似恋愛にのめり込み、本気になってしまうお客様とトラブルになることも珍しくありません。
プライベートな時間も恋人のように連絡をとったり店外デートをしたりする必要があり、他の女性と一緒にいるところを見られて怒らせたり喧嘩になったりすることもあります。
近年は、ホスト通いが原因で金銭的に困窮し、風俗や売春を始める女性が多発したことが社会問題となったことで、業界で色恋営業を禁止する案も出ています。
これからホストの接客を学ぶという人は、他の営業手法でもお客様を獲得できるようにしておくほうが安心でしょう。
友達営業
友達営業とは、友達のように楽しく飲む接客方法です。
友達のようにワイワイ騒いだりお喋りを楽しんだりするため、気軽にホストクラブを楽しんでもらえます。
色恋営業のように、お客様がホストに対して恋愛感情を持っていないため、トラブルになることが少なく、同じ担当ホストのお客様同士が仲良くなることもあるようです。
ただし、友達との飲み会感覚なので、高額ボトルは入りにくくなります。
一方で、お客様の負担が小さいことから、長く高頻度で通ってもらいやすく、指名本数を稼ぎやすい接客方法といえます。
育て営業
育て営業とは、お店で出会った新規のお客様を来店に繋げる、または指名で来たお客様に高額のオーダーをしてもらうために時間をかけて育成していく接客方法です。
共通するのは、時間をかけて関係を築き、指名や売上に繋げるという点にあります。
育て営業では、指名や売上のため、たっぷりと時間をかけてメッセージや電話を重ね、時には店外デートでホスト側がおごるなどして相手に尽くします。
非常に手間と時間がかかるため直近での指名・売上に繋がらないことも多々あります。
時間をかけて尽くしても、来店してもらえないこともあるでしょう。
しかし、密接な関係を構築できれば、1回の来店での予算を大幅にアップしてもらえる可能性があります。
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売れないホストにありがちなNG接客とは?
接客方法や会話術を学んでいるのに、どうしてか指名や売上につながらないというホストは、もしかしたらお客様から敬遠されるNG行動をしているかもしれません。
・質問攻めをする
・ルール上NGな質問をしている
・沈黙の時間が多い
いずれかに当てはまらないか確認してみましょう。
質問攻めをする
新人ホストでありがちなのが、お客様を質問攻めにするホストです。
確かに、初めて来店したお客様には質問をしなければ会話が始まりませんが、つまらない質問をたくさん投げかけられたらお客様は疲れてしまいます。
「はい」「いいえ」の二択や、単語で答えられる質問は、回答するのは簡単ですが、その分質問数が増えてしまいます。
例えば、好きなものや趣味を聞くにも、「趣味は?」とだけ聞くより、「趣味は?何がきっかけで始めたの?」「○○が好きなんだね、どんなところが好きなの?」という風に、できるだけお客様が自分の好きなことを喋りやすい流れを自然に作ることが大切です。
ルール上NGな質問をしている
NGな質問とは、誰かの悪口や相手の個人情報、彼氏の有無といったお客様の気分を害する可能性のある質問です。
お客様の多くは、現実世界の悩みや抑圧を一時的に忘れ、非現実的な空間を楽しむためにホストクラブに来ています。
にもかかわらず、現実世界を思い出させる質問をされるとせっかくの気分が台無しです。
ホストは、現実世界に疲れた女性が、リラックスして癒しを感じられる場所を提供しなければなりません。
沈黙の時間が多い
ホストクラブは、ホストとの会話を楽しむ場所です。
にもかかわらず、会話がなければ何にお金を払っているのかわかりません。
もちろん、なかには多少沈黙があるほうが好きだというお客様もいるでしょう。
ある程度話してみてお客様の好みや希望をしっかり把握した上での判断であれば問題ありませんが、まだ指名もしていないうちから接客中に沈黙されたら、多くのお客様は気まずくなってしまいます。
なかには、機嫌を損ねて怒ってしまうお客様も出てくるでしょう。
お客様に余計な心配や不快な思いをさせないよう、沈黙の時間を作らないトーク力を磨きましょう。
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接客で大事なのは?
接客術のポイントについてご紹介しましたが、ホストとして接客をする上で「自分のペースに相手を引き込む」ことが大事です。
お客様をおもてなししつつ、卓でのペースを自分が掴むためのマインドセットに大切な心構えを3つご紹介していきます。
言いなりにならない
話を聞くのが大事だからといって、なんでも「そうだね!」と頷いてばかりではいけません。
時には相手に意見して、言いなりにならないことが大切です。
お客様もいくらホストとはいえ、なんでも自分の思い通りに行くと面白みがなくなってしまうものです。
反対意見を言うのは一見するとリスクがある行為のように思われがちですが、はっきりと自分の意見を伝えることで「自分のことを真剣に考えてくれてるんだ!」と感じるお客様も多いでしょう。
自分に自信を持つ
ホストは自分が商品で、お客様にお金を使っても会いたいと思わせるような存在でなければなりません。
人間関係を築く上で謙遜が必要な場面はありますが、「自分なんか大したことない」と決めつけてしまうことは自分で自分の可能性を狭める行為です。
「自分ならもっとやれる」という気持ちで自分が主人公という気持ちで自信を持って仕事をしましょう。
ホストはよく自分磨きをすべきと言われますが、それは仕事のパフォーマンスを高めるだけでなく、努力に裏打ちされた自信を持つためでもあるでしょう。
積極的にヘルプに付き先輩から学ぶ
まだ売れていないホストは積極的に先輩のヘルプに付きましょう。
人によって接客方法は異なるので色々な先輩の卓について、自分にはどんな接客が向いているのか、どう受け答えするといいのかを貪欲に学んで技術や知識を吸収してください。
また、営業中だけでなく売れている先輩が裏でどんな努力をしているかも注目したいポイントです。
営業マンに学ぶ接客術
お客様をトークで惹きつけるという点において、ホストと営業マンには通じるところがあります。
・ミラーリング
・共感・共鳴・共有
・自分の話もしつつ相手の話を聞き出す
・相手を褒める
ここでは、営業マンから学べる接客術を4つ紹介します。
ミラーリング
ミラーリングとは、相手の言動の真似をすることです。
人には、自分との類似性や共通点を感じると無意識に親近感や好意を抱くという特性があります。
これを「類似性の法則」と呼びます。
初対面でも同じ出身や年齢、出身校、趣味などを持つ人がいると、なぜか少し嬉しくなって「一緒です!」と言いたくなる人は多いのではないでしょうか。
この特性を利用して、まだ共通点が分からないお客様には、言動を合わせることで親近感や好意を持ってもらいやすくなります。
例えば、お客様の話すスピードやテンポを合わせたり、発言をオウム返しにして同調を表してみましょう。
共感・共鳴・共有
「類似性の法則」を利用するためには、共感・共鳴・共有もキーワードとなります。
単に相手の言動を真似るだけでなく、自分も同じだということを示すのです。
共感は、相手の考えや行動を否定せずに同意することです。
共鳴は、相手の考えや行動に対して、自分もいいねと感じ同じように行動すること。
共有は、同じ感情や時間、場所を所有することです。
例えば、「お寿司が好きなんだよね」というお客様の発言に対して、「え、分かる。自分も好きで週1食べてます」と共感・共鳴を示し、「○○寿司って知ってます?今度一緒に行きませんか?」と共有を持ちかけるといった具合です。
自分の話もしつつ相手の話を聞き出す
会話はお互いにボールを投げ合うキャッチボールです。
自分だけ喋りっぱなしでも、相手が喋りっぱなしでもどちらかが疲れてしまいます。
ホストには、会話を主導して自分の話をしつつ、上手く相手の話も引き出すスキルが欠かせません。
また、お客様との会話は、単にお客さんを楽しませるためだけでなく、お客さんの性格や好みを把握して、次回以降の接客に繋げるためのものです。
共感を示すときは、「俺も好き」だけでなく、「俺は○○なところが好き、君はどんなところがすき?」と、お客様が自分のことを話しやすい流れを作りましょう。
相手を褒める
褒められて怒る人はそういません。
しかし、わざとらしかったり、下心や嘘が透けて見えたりすると、気分を害してしまう可能性があります。
いかに褒め上手になるかがホストとして売れる鍵といっても過言ではありません。褒める時のポイントは以下の通りです。
・相手の行動を褒める
・相手の変化を褒める
・信頼関係が構築できていないうちは容姿や体型については触れない
・本人のファッションや身に付けているものを褒める
・彼氏がいる女性には彼氏を褒める
・褒めるときに恥ずかしがらない
・短所や失敗もポジティブに変換して褒める
・褒めるときは具体的に良い点を伝える
相手を褒められる話題が出たら、そのことについて深掘りする質問をして、さらに褒めるとより効果的です。
ヘルプについた時の会話術
新人ホストが接客を学べる場が「ヘルプ」です。
ヘルプでの接客次第で指名がもらえることもあるため、新人ホストにとって第一の目標はヘルプの場でお客様を不快にせず、居心地の良い空間を作れるかとなります。
ヘルプとは
ヘルプとは、主に担当ホストがいるお客様が担当ホストが来るまでの間、繋ぎとして接客する仕事です。
人気ホストとなると、同じ時間帯に指名客が被ることがあり、待ち時間が発生します。
その間、ヘルプホストが待っているお客様を接客し、ドリンクを作り、担当ホストが来るまで場を盛り上げるのです。
新人ホストにとっては実践で接客できる貴重な機会であり、お客様に気に入ってもらえれば次回以降でヘルプホストとしての指名が入ったり、お連れの新規のお客様から指名をもらえたりと大きなチャンスに繋げられます。
担当ホストの話をし過ぎない
お客様のなかには、ヘルプホストから担当ホストの情報を聞き出そうとする人もいます。
しかし、担当ホストに関する情報は、話し過ぎないよう注意しましょう。
まず、担当ホストの個人情報や他のお客様についての情報は絶対口外NGです。
その他、普段の生活やよく行くお店についても黙っておきましょう。
ヘルプホストが担当ホストの情報を漏らしたことでトラブルになっても責任を取れません。
担当ホストの話をするなら、その魅力や好きなところについて話すとお客様の気持ちも無下にせず、担当ホストの話題で盛り上がれるでしょう。
担当がいる時は会話の邪魔をしない
ヘルプホストの仕事には、担当ホストが接客する間にお酒を作ったり、お酒を飲む手伝いも含まれます。
担当ホストが席にいない間は、ヘルプホストがお客様を接客しますが、担当ホストがいるときは2人の邪魔にならないよう出しゃばるのはNGです。
会話に入るのは、お客様か担当ホストに話を振られたときのみに留め、2人が話しているときは相槌を打ったり、リアクションを取ったりと場を盛り上げるサポート係に徹しましょう。
悪口を言わない
ホストクラブで働くなら、基本的にどのようなシチュエーションであれ悪口を言わないほうが無難です。
特にヘルプでは、担当ホストに待たされてイライラしているお客様の接客をすることもあります。
お客様からお店や担当ホストへの愚痴がこぼれることもありますが、これに同調して自分まで悪口を言ってしまわないよう注意しましょう。
悪口や愚痴を言っていても、その気持ちの根底には好意があります。自分が好意を持っているものを悪く言われると誰でも気分が悪いものです。
また、誰かの悪口を口にすれば、その話が回りに回ってトラブルになりかねません。
何か不満や文句があっても、お客様に誰かの悪口を伝えるということは控えましょう。
基本、聞き役に徹する
ヘルプの仕事は、あくまでも場つなぎ役や担当ホストのサポートです。
無理に場を盛り上げようとせずに、基本的には聞き役に徹するようにしましょう。
聞き役といっても、会話をただ聞くだけなら置物と代わりません。聞き上手になるためには、話を聞く時の視線や姿勢、適度な質問が欠かせません。
・相手が話し終わるまで相手から視線を外さない
・相手が話しているときは相手に体を向けて、少し身を乗り出す
・「その後どうなったんですか?」「どのくらい時間がかかったんですか?」などシンプルな質問をする
・相手の話を途中で遮ったり、勝手に話題を変えない
これらを意識するだけでも、聞き上手なヘルプとしてその場の雰囲気を壊したり、お客様の気分を害したりすることはないでしょう。
一流ホストに学ぶ、コミュニケーション術〜まとめ〜
今回紹介したものは、あくまでも一例です。
本当に重要なのは、この状況だからこの行動をとるとあらかじめ決めておくのではなく、相手の状況を見て臨機応変に対応することです。
お客様の気持ちは常に変化します。
態度や言動を元に、自分が接客をしてるお客様をしっかり観察しましょう。
今どんな事を考えて、どんな環境にいて、何を望んでいるのかを考えれば自ずと正解が見えてくるはずです。