経営者の仕事は「疑うこと」。自分を過信せず、人を盲信しないことの大切さ

どもども、こんばんは。

歌舞伎町でホストクラブを経営するNGG（NEW GENERATION GROUP＝ニュージェネレーショングループ）オーナーの桑田龍征です。

今回は、「疑うこと」をテーマに書いてみます。

仲間を信頼するのは大事ですが、仕事においては「疑念を投げかけること」が新たな発見や成長につながりますし、怪しい話に騙されないためにもやっぱり大切です。

自分を過信してもいけないし、人を盲信してもいけない

どんな仕事でも、「自分の頭だけで考えたこと」で行動する人は、大抵は上手くいきません。

その逆に、「自分のやり方で合っているのかな？」「このアイデアは本当に大丈夫かな？」と自分を疑い、周囲に助言を求められる人は、失敗のリスクを減らせます。

自分のアイデアや自分の実力に自信を持ちすぎず、疑いの目を向けられることは、やはり大事なわけです。

一方で、「誰か1人の言うことだけを信じている人」というのも失敗しがちです。

もちろん、自分が師と仰ぐ人を決めて、その人の助言どおりに行動することで、知識や実力が身につく時期もあります。

ただし、師と仰ぐ人の言動に疑問を感じたら、「セカンドオピニオン」を聞いてみて、そのうえで自分で決断することが必要になります。

誰か1人の意見だけを盲信するのは、思考停止と同じだからです。

ちなみに、「なら2人が同じことを言ってれば大丈夫なんだよね！」と思ってしまう人は、ルノアールでマルチ商法に引っかかる可能性があるので注意しましょう（笑）。

「複数の信頼できるソースから客観的な情報を集める」「そのうえで自分が納得できる決断を行う」というのは、経営者の基本ですし、あらゆる仕事の基本といえます。

疑問を呈することが、事業の改善や新たなアイデアにつながる

人から騙されること、人を見誤ることは、誰にでも起こり得ることです。

「私は疑り深い人間だからそう簡単には騙されない」「僕は人を見る目には自信があるから、まあ大丈夫です」と思っている人ほど要注意です。

自分が疑り深いと思うなら、自分の判断力も「人を見る目」も、常にどこかで疑っておくことが必要です。

また、「疑う」というのは仕事をするうえでも非常に大事なことです。

たとえば僕は経営者ですが、経営者の大事な仕事の一つが「疑問を呈すること」です。

疑問を呈することは「気づき」につながり、それが業務の改善や新たな事業に繋がっていくからです。

数字を見たり、現場の状況を見たり、スタッフの振る舞いを見たりしながら、

「今月のこの店舗の売上、なんでこんな数字になっているの？」
「新しいプロモーションを始めたのに、お客さんが増えないのは何でだろう？」

といった形で、他の人が気づかないことにも気づき、新たな施策を行える人が、僕の考える優秀な経営者です。

『令和の虎』の社長でも、ときに人を見誤る

誰でも人を見誤ることはある……というのは、『令和の虎』を見ても分かります。

『令和の虎』の社長さんたちは、たしかに人を見る目が普通の人よりある人達でしょう。

それでも出資した志願者の事業が失敗することはありますし、投資を毎回完璧に回収できている人は1人もいません。

また仮に、投資する相手がどんな人か正確に把握できていたとしても、その投資が成功するとは限りません。

投資が成功するか否かは、タイミングだったり、世の中の状況だったり、さまざまな変数に左右されるからです。

プロ中のプロの経営者でも、人を見誤ることはあるし、失敗することはあるわけです。

「不安定」こそが「安定」への道

もちろん僕も、人を見誤ることはありますし、騙されたこともあります。

特に若い頃は、周りに詐欺師まがいの人たちが結構いましたし、そうした人たちの怪しさを十分に見抜けていませんでした。

ただ、そうした人たちと接した経験は僕の財産になっていますし、若い頃の失敗で失ったお金は勉強代だったと思っています。

世の中は良い人ばかりではありません。

だからこそ、色んな経験をすることでしか人を見る目を養うことはできません。

僕が「ゴリ押しされても断れる勇気」「断る場合も関係性を悪くしない会話力」といった”防御力”を高められたのも、積極的に行動を続け、様々な経験をしてきたからです。

その逆に、「失敗したくない」「騙されたくない」と思うがあまり、積極的に行動してこなかった人は、この先で大失敗する可能性があるので要注意です。

失敗のリスクを減らし、人から騙されるリスクを減らすには、世の中の荒波に揉まれるしかないわけです。

逆説的な話ですが「不安定こそが安定への道」というのが僕の考えです。