「ホストになれば儲かるにちがいない」と、思い込んでいる人が一定数いるようです。しかしこれは大いなる勘違い。ホストになるからもうかるのではなく、もうけられる努力をしたホストだけが売れっ子になれるのです。ホストクラブの本場といえば新宿歌舞伎町でしょう。200店舗前後のホストクラブがある歌舞伎町で勤務するホストはまさにピンキリ。1,000万プレイヤーと呼ばれるスターホストもいれば、一般職よりも収入が得られていないホストも…。歌舞伎町で働くホストのリアルな内情を詳細に説明します。
ホストの平均的な売上とは?
冒頭でも述べたように、ホストは売れっ子とそうでない人が明確に別れる残酷な世界。お店にもよりますが、本当に稼げている人はそのホストクラブのトップ5くらいまでとなります。
カリスマホスト、スターホストであれば、数千万円以上、場合によっては数億の売上をたたき出すこともあるでしょう。中堅クラスの年収で200万円から600万円ほど。
新人の年収は200万円以下。年収200万円なら、アルバイトを長時間やるだけで稼げる金額ですよね。つまりホストは己の才覚で勝負するとてもシビアな世界なのです。ホストに必要なのは自分をバージョンアップし続ける向上心。これがない人は、ホストに不向きと断言しておきます。
ホストクラブの未来
ホストクラブが完全実力主義の世界なのは間違いありません。全てのホストが稼げないにせよ、ホストクラブ自体は明るい未来のある産業をいわれています。歌舞伎町にある人気店であれば、一ヵ月の売上が一億を超えることも。
歌舞伎町全体のホストクラブとなると、月間売上が20億から30億円。年間になると300億前後の売上があると予測されています。このようにホストという産業自体は、どんどん拡大していっています。
ROLAND(ローランド)のようにどんどんメディアへ進出し、書籍の販売などをしながら自分の存在をするホストが増えたことで、「自分もホスト業界に飛び込みたい!」と思える人が増えました。カリスマの出現によって、業界が活性化し産業として右肩上がりになっている側面もあるでしょう。
歌舞伎町で億の売上を上げるには?
ホストの世界では売上が1,000万円を超えると、1,000万プレイヤーと呼ばれ売れっ子ホストの仲間入りを果たします。
さらに上のホストとなると、数億を稼ぎ出すことも。彼らがなぜ莫大な売上を出せるのでしょう。ホストときけば我が強くてギラギラしているイメージがあるかもしれません。
しかし成功するホストほどチームワークを重視しており、謙虚で誰からも好かれる人柄を持っています。ホストは個人主義と思われがちですが、一緒に働く仲間の協力がなしでは成り立たない面があるのも確か。
同僚や裏方のスタッフから「こいつのために頑張ろう!」「協力したい」と思わせる魅力があるホストでなければ、億を超えるような売上を達成するのは困難でしょう。
そもそも、ホストクラブの給料システムはどうなっているのか?
ホストの給料は基本的に歩合が基本です。入店から最初の数ヵ月間は最低保証金額の固定給を支払うシステムを設けていることもありますが、これはスタート時だけ。
バック率は売上金額とともに変化。500万以上の売上があるホストの多くは6割ほどのバックがあると考えられています。
お店への貢献度に比例してバック率も上昇することに。ヘアセット料金が1日あたり1,500円で、旅行積立金が一ヶ月で1万円天引きされ、遅刻や欠勤などには一回あたり1万円の罰金が課せられるため、稼げないホストはサラリーマンよりも所得が低くなります。
遅刻や欠勤などをするホストは、労働意欲やプロフェッショナルな意識が欠如している場合がほとんどです。このようなスタンスで働いていては、ホスト以外の業種であっても成功することはありません。
ホストの技術は、仕事と恋愛に応用できる
ホストの世界は水商売なので、潰しが効きづらいと思うかもしれません。しかし一流のホストは例え転職しても、別の仕事で成功することが多いのだとか。
ホストは、究極の感情労働といえます。感情労働とは、感情を多分に使う必要があるビジネスの総称。顧客の感情を動かせる人ほど、お金も同時に動かせます。
「自分のためにここまでしてくれるなんて…」と感動させられるのが一流のホスト。
これは様々なビジネスにも共通する要素ですので、感動を与えられるホストは営業職などでも成果を上げるでしょう。
またホストは恋愛のプロフェッショナルでもあります。普通の人なら考えないような手段を用いて、女性の心にアプローチをかけます。
最初は「チャライ人は嫌い!」と拒絶していた女性が、だんだんと「私、この人のこと好きになってきたかも…!?」と心変わりすることも珍しくありません。
ホストとして成功できる人は、他のビジネスや恋愛においても必ず結果を残すでしょう。
まとめ
ホストの世界は競争を勝ち抜かなければ、成功できないのは間違いはありません。特に日本随一のレベルを誇る歌舞伎町のホストクラブは、己を磨かないと生き残れないシビアな世界です。ただし頑張れば大きなリターンがあるのも、ホスト業界の魅力。テクノロジー全盛の時代ですが、ホストという職種は数十年に渡り安定した需要があります。この先も仕事として定着し続けるであろうと予想できます。