元ホストの手塚マキが店主が聾者の居酒屋ふさおを来訪し感じたこと
参考サイト:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/80403
手塚マキさんといえば、2020年は『ホスト万葉集』を2冊出版したり、単著『新宿・歌舞伎町 人はなぜ< 夜の街 >を求めるのか』を上梓するなど、スマッパグループの代表いう枠だけにとらわれない文化的な活動を積極的に行うことで有名。
手塚マキの新著、『NEWおだまLee男爵』のコロナ風評被害、ローランドとはじめしゃちょーの共演、タイのホストクラブでコロナ【2020年11月のホストニュース】
今回は、手塚マキさんが聾者が店主を務める居酒屋『ふさお』を来訪し感じたことなどを中心にお伝えします。
【耳の聞こえない客も集う居酒屋で見たもの】#手話 は話し言葉の代わりなんかじゃなく、英語、日本語と同じように一つの言語なんだ――元カリスマホストで、『新宿・歌舞伎町』など著書も多い手塚マキさん。聾者を両親に持つ知人を介して知った「共生」の意味とは。@smappatekka https://t.co/Vu7akCofrV
— FRaU(フラウ) (@frau_tw) February 24, 2021
2019年、手塚マキの価値観を変える出会いがあった
2019年に、両親が聾者(ろうしゃ)で自身は聴者(耳が聞こえる人)の女性と出会った手塚さん。
これまでは「手話は言葉の代替え」といった認識をぼんやりしていたという手塚さんでしたが、彼女との出会いによって「手話は日本語や英語などと同じようにひとつの独立した言語である」と考えを改めたと語ります。
2019年4月20日は、『裏・読書』という本を出版したほど本好きで知られる手塚さん。
【書籍紹介】盟友・手塚マキによる新著。読書家である彼が、ホストとして女性を、社会を見続けてきた独自の視点から、名著と呼ばれる作品を斬りまくる。どの章も、「なるほど、そういう見方もあるな」と唸らされる。悔しいけど。
『裏・読書』手塚マキ (ハフポストブックス)https://t.co/XLiPAmAoUy pic.twitter.com/7ABabvbXul
— 乙武 洋匡 (@h_ototake) May 9, 2019
聾者の世界に興味を持った彼は、彼女が推薦してくれた本を数冊読みました。
そして「ますます面白い!」と、さらに好奇心を大いに刺激されたのでした。
店主が聾者の串揚げ屋『ふさお』
聾者の世界について教えてくれた彼女に連れられ、大久保にある串揚げ屋『ふさお』を初めて来訪した手塚さん。
『ふさお』の店主である夫妻は「聴者と聾者が交わる場所を作りたい」という思いから、2000年にお店をオープン。
すでに『ふさお』が営業を始めてから20年以上が経過。夫のふさおさんは聾者です。
写真は串揚居酒屋の「ふさお」。ふさおさんは聴覚障がいを持ってらっしゃるのでお店には手話が飛び交います。「有難うございます!」「アイラブユー」しかわからないけど交流はとても嬉しい。それに串揚げがとても美味しい(笑)
普段舞台を観ない方にも観に行きやすいmétroでありたい。#デフ #聾者 pic.twitter.com/q6sDDjluca— 月船さらら (@sarara_t) January 22, 2018
まず手塚さんが感じたのは、お店の中がとても静かなこと。
お客さんは手話でコミュニケーションをしているため、発話をする人がいないのです。
フードやドリンクの注文は、話し言葉以外で伝えるのが『ふさお』のルール。
猥雑でリーズナブルな居酒屋では、店員同士が大声で私的な会話を繰り広げ、それが知らない間に来客を嫌がらせていることも少なくありません。
しかし『ふさお』の店員である、ふさおさん、かつえさん、ふたりの息子である健太さんはやりとりを全て手話で行います。
つまり店員間の会話が、耳に入ってくることはありません。
手話は「手の動き」+「表情」で成り立っている
手塚さんの気づきは止まりません。
手話といえば「手だけを動かして意思疎通をはかるノンバーバルコミュニケーションだけ」と多くの人が思うのではないでしょうか?
『ふさお』を訪れるなど、手話に触れる機会が増えた手塚さんは、「手の動きだけでなく表情も一緒に動かしている」という事実に気づきました。
言葉に感情を乗せると、より伝わりやすさがアップするもの。それは手話においても同じなのでしょう。
手話の世界の入口に立ったという自覚がある手塚さん。さらなる機微を理解すべく、最近ではNHKのEテレで放送されている『みんなの手話』を録画して練習に励んでいるのだとか。
聴者がミラノ会議で決定した基準がその後100年のスタンダードに
1880年に9月6日~11日までの間、イタリアのミラノで開催された聾教育国際会議は、ミラノ会議の名でよく知られています。
このミラノ会議で、「聾唖(ろうあ)児の教育と教授において手話法よりも口話法を優先すべきことを宣言する」という重大な決定があったのです。
上記の言葉を噛み砕いてお伝えすると「聾者は聴者と会話や意思疎通をはかれるようになるため、目視によって発話の際の口の動きを気を覚えよう」という意味になります。
この決定を下したのは聾者ではなく聴者で、中心的な役割を担ったのは電話の発明で有名なベルです。
そのあと、およそ100年近く口話法教育が続きました。ずっとその流れのまま行くのかと思いきや、1990年代に大きな動きが見られます。
聾者自身が手話法教育の復権に動いて、2009年には手話法が、ろう学校のコミュニケーションの一種として、文科省から正式に認められました。
少数派にとって住みづらい社会
全世界で暮らしている右利きと左利きの人間の割合は、9対1といわれています。
駅の改札で左利きの人が通り抜けるためには、左手を体の前でクロスさせ体を捻り、手を伸ばさなければなりません。
「改札の利用が左利きにとっては不便」というのは比較的によく耳にする話。これ以外にも硬貨の投入口の位置など、左利きの人が不便を感じる例は枚挙にいとまがありません。
日本は常に少数派が多数派に合わせるような考えが主流。
息子がまさに左利きで 保育園から「直しますか?」と
聞かれましたが 逆になぜ直さなければ??と。
むしろ左が自在に動くなんて素敵!!と思ってます👍💗
そんな息子も高校生。いつか改札の不便さを実感するのでしょうか ←本人まったく不便だと気づいてないようです(笑
FF外から失礼しました😊— すってんころりん*(レジン雑貨) (@NaNaKoro2020) February 18, 2021
マグカップにプリントされたキャラクターのイラストも、右手で取っ手を持つときに見えることが前提とされていることも多々あります。
左手で取っ手を握った場合、キャラクターが容器の背面に行ってしまい「ああ、キャラの顔が見られない……」といった感じで、寂しさに包まれる左利きの人達が実は少なくないのです。
大切なのは違う世界へまず興味を持つこと
手塚さんは「マイノリティと言われる人々を理解しようとすることは、他者への想像力を鍛える契機になる」と明言。
常に多数派側のポジションで生活している人は、「少数派の視点に立ったとき世界はどのように映るのか?」を具体的にイメージしてみるところから始めてみるのが良いのかもしれません。
多数派と少数派が共生する社会の実現は、決して容易ではないでしょう。
手塚さんは「僕らと違って(マイノリティー側は)大変だな~」だけの感想で終わらず、まだ知らない他者の世界の魅力を知ることの重要性を説きました。
誰もが生きやすい社会を目指す前に、自分が知らなかった世界に対して好奇心を持つ手塚さんの姿勢は、多様化していくこれからの社会を生きる上で、きっと我々の参考になることでしょう。
エンファクトリーCBOの清水正樹が語るホストクラブのコンサル
参考サイト:https://president.jp/articles/-/43161?page=2
最近はホストクラブの経営者も、SEOのことをしっかり理解した上でネット広告を打ち出したり、部下のマネージメントしたりと、多角的な視野が求められています。
特にwithコロナの時代は、旧態依然とした価値観に縛られているホストクラブの経営者はどんどん時代に取り残されていくでしょう。
今回は、エンファクトリーCBOの清水正樹さんの言葉から、あるホストクラブが構造改革した後、どのような変化を遂げたのかを解説します。
確かに副業をすると、本業のありがたみがわかってくる。副業だけでは食べていけないもんなーhttps://t.co/xEMzPlNcjs #POL
— コタロー@副業×投資×肉体改造 (@ko_ta_ro2020) February 16, 2021
副業推進派の旗手・清水正樹とは?
1986年生まれの若きエンファクトリー取締役執行役員。これまでに『スタイルストア』『専門家@メディア』『Teamlancer』『enFactoryLAB』など、幅広い事業を展開してきた人として知られています。
またハリネズミとのふれあいを満喫できる『ちくちくCAFE』のオーナーというユニークな肩書もあります。
2020年12月6日発売された清水さの自著『専業禁止!! ~副業したら本業成果が上がる仕組み~』も、「副業がどんどん自由化されていくコロナのご時世にフィットしたわかりやすい本」として好評を博しております。
12/1発売!withコロナ時代の”働き方改革”を実現する
「専業禁止!!副業したら本業成果が上がる仕組み」
~副業の始め方から副業が人を幸せにする極意まで、副業解禁のメリットを凝縮~
新しい組織の在り方についても知れる1冊です#エンファクトリー #専業禁止https://t.co/F5IY7CVlPv
【PR】— フリーランス協会 (@freelance_jp) November 17, 2020
外資系保険会社の組織構造をホストクラブに応用
清水さんは次のような例を紹介しました。あるホストクラブでは売れっ子ホストが、他店に引き抜かれることが続きかなり困っていたのだとか……。
相談を受けた人は、外資系保険会社の組織構造をホストクラブに応用するというアイデアを思いつきました。
全ての会社ではないものの、いくつかの外資系保険会社では、各々のエージェントの営業実績の一部がマネージャーに入るようなシステムが作られています。
これをホストクラブに適応すると、部下であるホストが収益を上げると、そのお金の一部が店長のものになるという仕組みになるのです。
こうした構造に変えた途端、わかりやすいポジティブな変化が見られました。
今までやる気を出さなかった店長が、ホストのフォローを能動的に行うようになり、その結果チームワークが格段に良化したのです。
店長が儲けられるような仕組みが理解され始めると「よしっ、自分も店長を目指すぞ!」とモチベーションが高まり、ホストクラブの離脱率が下がりました。
このように別種の業界で成果を出している組織構造のフレームワークを、全く異なる業界に当てはめることで、組織が循環するようになる例を清水さんは紹介してくれたのです。
こういった構造改革の着想がなかったホストクラブ経営者にとって、清水さんが紹介した事例は目から鱗だったかもしれないですね。