ホスト業界で、最も熾烈な争いが繰り広げられているのは間違いなく歌舞伎町です。歌舞伎町にあるホストクラブは200店舗を超えることもあり、よほどの資本がなければ真っ向勝負では太刀打ちできません。あの手この手で策を練り、戦略を立てていかなければ収益が上がらないのも確か。今回は歌舞伎町の中で一際ユニークなホストクラブ「クローバー」が、どのようなカラーを出して注目を集めているのかに迫ります!
オフィシャルブログ
「クローバー」はアメブロでオフィシャルブログを設けており、こちらで2000年1月から2015年で数々の投稿を続けてきました。こちらのブログを確認すれば、どのホストが好調なのかが丸わかり。「チームバトル」と題して、どのチームが一日で最も大きな収益を上げられたのかをレポートするなど、臨場感ある内容が満載。お客さんに楽しんでもらいながら、ホスト達にも充実した働き方をしてもらおうという、お店側の気持ちが伝わってきます。
残念ながらこちらのブログは2015年の6月を持って、更新が止まっています。かなりの記事数がありますので、興味のある方はぜひ読んでみてくださいね!
漫才イベントも開催
「クローバー」では漫才イベントも開催していました。ニコニコ動画の宣伝動画でナレーションを務めているのは、なんとあの岩本規夫さん。『ドラゴンボール』や『サザエさん』などでその美声は広まり、近年では『人志松本のすべらない話』のナレーターを務めています。一流のナレーターを招くほどですから、かなり力を注いでいることがわかります。
ホストという人種は元来サービス精神が旺盛で、目立ちたがり屋。つまりお笑いをやるのに向いているといえます。漫才は技術も大切ですが、まずハキハキと話せたり照れないことが重要。そういう意味では、すでに多くのホストたちが第一関門を突破しているといえるでしょう。
残念ながら現在は閉店
ホスト経営の難しさ
ホストクラブと聞けば「儲かりそう!」と思う人もいるでしょう。しかし決して甘い世界ではありません。ホストクラブの営業は19時から0時までの1部営業、始発の時間帯からお昼までの2部営業、お昼から夕方までの3部営業の三種類に分けられます。この情報を聞いて「あれ深夜は営業しないの!?」と思った方がいるかもしれません。深夜から朝方までは風営法により営業が禁じられています。
営業時間の変更によって、一時期は潰れるホストクラブが続出しました。また儲かっているオーナーが税理士に任せておりホワイトなやり方で納税していると思い込んでいたら、あとで違法な方法を選択していたことが発覚し在宅起訴されたケースも。この場合、悪いのは完全に税理士で、信頼を裏切られたことになりますが、お店はもうてんやわんや。追徴課税などが発生すると、本来払わなくてよかった金額までが支出となりお店の経営がピンチになることもあるでしょう。
またお金が儲かってくると派閥争いが起きて、骨肉の争いのような事態になることだってあるのです。内部崩壊を招けば「完全にあそこは自滅したね」と他のホストクラブから冷たい目で見られます。
儲からなくても儲かっても大変なのがホストクラブの経営。一筋縄ではいかないため、相当な覚悟と経営ノウハウが必須といえるでしょう。
大阪ではまだまだクローバー稼働中
実は「クローバー」というホストクラブは東西で展開しているため、歌舞伎町の方がクローズしても、まだ大阪が生き残っています。東西のホストクラブといえば、東は新宿歌舞伎町、西は大阪宗右衛門町とよくいわれます。
しかし「クローバー」があるのは、東心斎橋のギャラクシービルの地下一階。大阪では宗右衛門町以外にも、心斎橋にホストクラブが集まっています。難波や心斎橋の界隈を地元の人達はミナミと呼びます。「クローバー」は大阪の人達に愛されることに成功し、今も営業を続けています。
まとめ
ホストクラブの経営は困難なのは前記したとおり。冬月グループホールディングスが安定した収益を上げ続けるのには、しっかりとした経営ノウハウと資本があるなど、明確な理由があるのです。
ホストの世界にはたくさんの派閥があります。数々の派閥が昼夜問わず激しい覇権争いを繰り返しながら切磋琢磨を繰り返しているものの、「強豪揃いのホストグループの世界での実質トップは、冬月グループホールディングスなのでは?」という噂も。ホストの世界[…]
ちなみに勤めていたホストクラブが例え潰れても、実力がある人であれば別のお店ですぐ働けます。ホストは個人事業主のようなもの。むしろお店に依存している方が危険です。「今の店がいつ潰れても俺の力があればやっていけるはず!」というくらいの自信がなければやっていけません。
在籍するお店に貢献することも大切ですが、それ以上に己を磨き続けられるかが重要となります。