いくら優秀な人間でも、その能力を発揮しなければ「役に立たない人間」です―チーム運営で見えてきた「役割分担」と「コミュニケーション」の課題

どもども。

歌舞伎町でホストクラブを経営するNGG（NEW GENERATION GROUP＝ニュージェネレーショングループ）オーナーの桑田龍征です。

今回は、僕の手掛ける事業のスタッフ間のコミュニケーション、僕とのコミュニケーションについて書いてみます。

仕事で同じような立場、同じような関係性にある人にとっても参考になる話だと思います。

役割分担のあいまいさが招く混乱

僕のYouTubeチャンネルは、ディレクターのオギちゃんと秘書の浅村が中心となって運営を支えてくれています。

ただ最近、この2人の連携に課題を感じる場面がありました。

一番の問題は「役割分担がチグハグ」だということです。

たとえば、ロケ企画の趣旨説明は本来ディレクターのオギちゃんの役割だと思いますが、僕が問い合わせると浅村から返事が返ってくることがあります。

2人の中で線引きがあるのかもしれませんが、外から見ると分かりにくいです。

また、撮影対象となる『令和の虎』の志願者さんの情報が事前に共有されず、「この人ってどんな人だったかな？」と僕が自分で調べることもありました。

本来なら裏方の人間が演者に提示すべき情報が出てこない。

結果として、僕の仕事が増えてしまうんです。

さらに、『令和の虎』の社長が複数参加するロケでも「全員一斉に喋るのか、1対1で順番にやるのか」といった進行方法が共有されないこともありました。

僕は演者でありつつ構成も担っているのでフォローができますが、普通の演者さんなら混乱するでしょう。

こうした行き違いの根本には「コミュニケーション不足」があると思います。

お互い忙しいから「なんとなくやってる風」で進めてしまい、役割を押し付け合う。

その結果、仕事の中核がつくられずにガワだけが用意されている――そんな状況が生まれていました。

「オープンクエスチョン」ばかりだと経営者は忙しくなる

似たようなフラストレーションを感じることは、『通販の虎』を担当している今田事業部長とのやり取りでもありました。

彼女は制作サイドから上がってきたものを、そのまま僕に見せてくることがあるんです。

僕としては「えっ、君のフィルターはかかってないの？」と思ってしまいます。

考えてみると、今田事業部長とのやりとりに限らず、僕のもとに集まってくる質問は「オープンクエスチョン」が多いんですよね。

つまり、「どう思いますか？」「どうしましょうか？」といった、答えがYes/Noで済まない問いばかりです。

一方で、理想的なのは「クローズドクエスチョン」。

「AとB、どちらにしますか？」と選択肢を絞ってくれると、判断も早く、余計な工数も減らせます。

もちろん、僕自身「もっとこうした方がいい、ああした方がいい」と介入したいタイプなので、関与が増えること自体は構いません。

ただ、スタッフが考えを深める前にすべてを丸投げしてしまうと、僕が一から決める必要が出てきます。

そうなると、仕事が多い人間にさらに負荷を増やしているだけになってしまうんです。

優秀な人材でも活かせなければ意味がない

「桑田さんのスタッフは優秀ですね」と言われることがあります。

確かに、人間的にも能力的にも優れた人たちばかりですし、人格も申し分ないと思っています。

ただ、厳しいことを言えば「能力は発揮してこそ意味がある」と思います。

能力があっても、それを実際の仕事の中で活かせなければ、実質的には役に立てていないんです。

そして、それぞれに欠点や課題もあります。

たとえばディレクターのオギはホウレンソウが苦手です。

浅村は自己肯定感が低い一方でプライドが高いです。

そうした個性の影響もあって、互いに遠慮や苛立ちが生まれることもあるのでしょう。

浅村が「グループチャットに入っているのに発言しない人がいるのはなぜ？」「なぜ当事者意識を持てないのか？」と怒っているのも聞きましたが、それもチームの雰囲気や関係性が整っていないことの表れだと思います。

もちろん、スタッフが能力を発揮できていないのは、僕自身のマネジメントや関わり方にも原因があるかもしれません。

こうやって課題がハッキリ見えてきたからには、みんなの話を聞いて、経営者としてしっかり改善をしていきたいと思っています。