どもども。
歌舞伎町でホストクラブを経営するNGG(NEW GENERATION GROUP=ニュージェネレーショングループ)オーナーの桑田龍征です。
今回は、『令和の虎』でおなじみの茂木哲也社長に話を伺いながら考えた、日本の少子化の原因と対策について書いてみます。
子供が沢山生まれた時代に、日本はどんどん豊かになった
「なぜ少子化がマズいのか?」「子供が沢山いると社会にどんな良いことがあるのか?」を考えるうえで、少し歴史を振り返ってみましょう。
僕がお話を伺った茂木さんは1971年生まれで、いわゆる団塊ジュニア(1971年から1974年(昭和46年~昭和49年)生まれ)の世代です。
日本では戦争でガーンと国が打撃を受けた後、ベビーブームが起きてたくさんの子どもが生まれました。
それが「団塊の世代」と呼ばれる、1947年(昭和22年)〜1949年(昭和24年)生まれの人達ですね。
その団塊の世代がそのまま大人になって結婚して、子どもを大量に生んだのが第二次ベビーブームで、その人達が団塊ジュニアの世代というわけです。
だから茂木さんの世代は、子供がとにかく沢山いました。
小学校では1学年に300人くらいの同級生がいることも普通だったそうです。
そして茂木さんは「経済って凄く分かりやすくて、結局は物量なんですよ」と仰っていました。
どういうことかというと、人口が増えていて、人が沢山いる時代は、モノが売れます。
モノが売れれば経済は伸びますし、国は豊かになって、税収も自然と増えていきます。
そういう好循環が生まれて、日本では高度経済成長と呼ばれる時期が続きました。
そうやって「みんながハッピー」なメチャクチャいい時代に、茂木さんの世代は青春を謳歌してきたわけです。
特に茂木さんの少し上の先輩で、1992年のバブル期までに就職できた人たちは、メチャクチャ売り手市場だったそうです。
大学4年生の4月には10社くらいから内定をもらって、5月から9月までの間は、他の会社に横取りされないようにクルーズ船でハワイに行ってバカンスしてもらう……なんてケースもあったといいます。
人材の需要がメチャクチャ大きい時代で、企業が人を取り合っていたので、慶應大学の学生なんかは面接もせずに内定みたいなケースもあったらしいです!
今は大丈夫でも未来は不安。少子化を食い止めるには何が必要?
ただ、そんな時代は長くは続かず、バブルは崩壊して就職氷河期と呼ばれる時代に入ります(茂木さんも就職氷河期世代の一員になります)。
そして1990年代初めのバブル崩壊後、日本経済が陥った不景気状態は「失われた30年」とも言われ、本当に長く景気の悪い時期が続いてきました。
ただ「失われた30年」をずーっと生きてきた僕の世代は、そんなに不幸ではなかったと感じます。
今の日本では頑張れば仕事を選べますし、自分が生きたいように生きていける世の中です。
そして今の日本は法律もしっかりしています。
僕が働いている歌舞伎町のような危険とされてきた街も、行政がしっかり動くことで浄化されていきました。
悪くなったことばかりじゃなく、良くなったことも沢山あるわけです。
ただ、将来のことを考えると不安だらけです。
今の日本は、茂木さんの言葉を借りれば「ゆっくり死んでいっている状態」です。
少子化などを原因に、ジワジワと衰退が進んでいるんですね。
そこで考えるべきなのが、「どうしたら少子化を食い止められるのか」ということです。
茂木さんが「良い・悪いは置いておいて」という前提で2つの可能性を提示してくれました。
一つは「外から人を呼ぶ」方法、いわゆる移民の推進です。
しっかり日本で働いて、日本で納税をしてくれる外国人をどんどん受け入れて、日本で子どもも生んで家族も作ってもらう。
これが人口減少を食い止めるうえでは一番早い方法だそうです。
移民の受け入れと聞くとドキッとしてしまう人もいるかもしれませんが、日本のように四方を海に囲まれた島国で、単一民族に近い形で成長・維持されてきた国はやはり少ないそうです。
なので、世界的に見れば「移民を受け入れて経済を維持する」というのは、そこまで珍しいことではありません。
ただ、茂木さんが「これを急にやると多分ハレーションしか起こらない」と仰ってたように、拒否感を覚える人は多いでしょうし、すぐ実行に移すのは難しいでしょう。
実質賃金が上がれば、結婚する人も少しずつ増えていく?
もう一つは「実質賃金を上げる」という方法です。
茂木さんから聞いた話で「え、そうなの?」と驚いたことの一つが、実は日本の少子化においては、「結婚している人が持つ子供の人数」は激減と言えるほど減ってはいないそうです。
つまり、結婚をして子どもを持つ選択をした人の中には、2人だったり3人だったりと、複数の子どもをもうける人が以前と変わらずいるということですね。
にも関わらず、なぜ少子化が進んでいるかというと、未婚の割合が大きく増加しているからです。
では、実質賃金が上がったら結婚する人が増えるのかというと、茂木さんは「そんな簡単に直結はしないのでは」と仰ってました。
僕も同じことを感じます。
僕が結婚したときにリクルートの結婚情報誌『ゼクシィ』のCMで使われたキャッチコピーは、「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」でした。
「さすがリクルート!」と感じる名コピーですが、「そうやって結婚させんのかい! それで結婚式場をおたくで選ばせんのかい!」とツッコミたくもなりますよね(笑)。
……と、話が脇道に逸れちゃいましたが、要するに今の時代は「結婚しなくても幸せになれる時代」なんです。
最近はソロキャンプなんかが流行していますが、1人で楽しめる娯楽が世の中には沢山あるし、家を出なくても楽しめる娯楽も山程あります。
そしてコロナの流行を経てUber Eatsなどはさらに普及し、あまり外に食事に行かなくなった人も多いでしょう。
だから、実質賃金が上がって懐に多少の余裕ができたとしても、やはり結婚しない人はしないでしょう。
ただ、日本人は「結婚して子育てするとお金がかかる」「夫婦喧嘩とかいろいろ面倒くさい」みたいにプラス・マイナスを列挙して、「じゃあ結婚しないほうが得」みたいな“左脳的(理論的)な割り切り”をする人が多い……と茂木さんは仰ってました。
それは裏を返せば、賃金がダイナミックに上がっていけば、結婚にまつわる不安やデメリットが薄まり、結婚に向かう人が少しずつ増えていく……ということでもありますよね。
……というふうに、1971年生まれの茂木さんに話を伺って、少子化について考えただけでも、僕はいろいろな発見がありました。
また、色んな人から政治の話を聞くことで、「人によって考え方もぜんぜん違うし、1億人以上の国民のために働く政治家さんも大変だろうな」とも感じました。
ただ、僕たちは高い税金を払ってるので、政治家のみなさんは政治に携わるからには、発信力も説得力も高めて、国民に寄り添い、国民をまとめる仕事をしてほしいと思ってます!
今週のピックアップホスト
TRIDENT
ジン=フリークス
栃木県足利市生まれ 23歳
ホストを始めたきっかけ
学生時代からホスト関連のYouTubeを見ていて、ギラギラしててかっこいいと思っていた。就活も無事に終わり、卒業後は大手不動産メーカーに就職が決まっていたが、卒業まであと少しのところで「自分の将来の可能性をもっと探したい」と思い、気になっていたホストになるため歌舞伎町にやってきた。
生い立ち
ベトナム人の両親のもとに生まれ、過保護に育てられた。英才教育で塾やスポーツなど色々な習い事に通わせてもらい、何不自由なく育ってきた。その結果、学生時代は成績優秀で倍率の高い理系の大学に進学し、大手不動産メーカーから内定を貰うと、ホストの道に足を踏み入れる。大学卒業後は半年間ホストと不動産メーカーのWワークでやってきたが、やがてホスト1本に絞る。
実績
2023年 12月 ホストデビュー
2024年 1月 初シャンパンコール達成
2024年 8月 初ナンバー入り
今後の目標
店舗No.1とグループNo.1