日本にとんでもない勢いで国際化の波が押し寄せています。「ホストクラブって日本人女性だけが通うものなんじゃないの?」と感じる人もいるでしょう。現状は確かに国内女性向けのビジネス。しかしインバウンド旋風がこれだけ吹き荒れると、外国人女性を無視できないのも確か。
六本木のホストで勤務する人間に英語能力が必要なのかも含めて、解説。東京のホストクラブの求人広告で、最もスペースを占めているのは歌舞伎町なのは確か。しかし六本木のホストクラブの募集を目にすることもありますよね?六本木のホストの実業と、求められる英語能力についても言及します。
アジア諸国の隆盛
かつて日本はアジア経済の覇権を握っていました。しかしグローバルな時代となり、多くの国が経済発展を遂げました。例えば昔は物価の安かったタイのバンコクは、どんどん都市化が進んでいます。食事をする際に支払う金額も、東京とバンコクでは大差がないほど。
今後さらに様々なアジアの国が豊かになり、日本へ観光しにくることが予想されています。時代の価値観は絶えず変化するもの。日本を訪れる人達の層が変われば、ビジネスの形式も変化するのが世の常。もちろんホスト業界にも何らかの影響があって当然です。
六本木で求人募集をするホストクラブが「英語能力に長けている方、優遇します」と書いていても、何ら不思議ではなくなるかもしれません。
ホストは外国人相手に商売できるか?
六本木で営業するホストクラブが、「求人で英語を話せる人間を募集するかもしれない?」と書きました。問われるのは、ホストクラブで働く男性が、外国人女性相手にスムーズなコミュニケーションを取れるのかという点。
まず忘れてはいけないのが、ホストクラブの文化。これは日本固有のものです。日本は風俗産業も含めて、独自の発展を遂げる世界的に見てもユニークな土地。例えば野球であれば、日本のプロ野球で活躍した選手がアメリカに渡り大リーガーになるのは、実力さえあればスムーズ。それは大谷翔平選手の活躍を見ればすぐわかります。
しかしホストの文化は日本国内にしかないため、輸入や輸出が不可能に近いでしょう。ただしフロンティアスピリットのある人が、文化を根付かせたり、外国人へホストの普及活動をすれば話しは別。「ホスト文化は外国人が理解できるわけない」と、決めつけるのは頭が硬すぎるかもしれません。裸足の国で靴を売る例え話ではないですが、物事はどう捉えてどうアプローチするか次第でしょう。
英語能力は必至になるか?
六本木で働きたい人に向けたホスト以外の求人情報で、「英語が話せる人求む」と書かれているお店はどこでしょう?そのひとつにキャバクラが挙げられます。キャバクラはインバウンドの外国人がよく訪れる場所。ただし外国人を対象としたキャバクラは、まだショーパブ的要素強いのも事実。言語的交流よりも、視覚的にわかりやすいものを提供してお客さんを楽しませています。
外国人観光客と密なコミュニケーションをはかり、収益を出しているキャバクラは存在しません。ということはまだ、外国人と英語でコミュをはかって楽しませる形式は、ブルーオーシャン。これからショーパブ的以外での切り口で、勝負してくる店舗が出てきても何ら不思議ではありません。
基本的には日本人が相手
「求人募集に書いてなくても、六本木で働くのなら英語がいるんじゃないの…!?」と、不安になった人に向けて書きます。まだ今はそこまで英語能力が必要とされてはいません。もちろん先々のことを考えると、英語を習得しておいた方が有利なのは確実。ただし今の顧客は9割9分が日本人です。ここを無視するわけにはいけません。
また歌舞伎町と六本木の距離は、それほど離れていません。歌舞伎町のホストクラブで遊んでいた女性が六本木に流れてくることも考えられます。外国人女性とどう接するかよりも、まずはホストとして通用する人間になれるのか、なれているかをセルフチェックする方が大切です。
ホストの可能性
ホスト文化を海外で通用するものにするならば、今のままではかなり難しいはず。ではどこを変えていけばいいのでしょう?言葉の壁はホストの努力や、テクノロジーの進歩によって解決が可能です。
最も大切となるのは、異文化への理解。日本人は宗教に関して無頓着なところがあるものの、一歩世界に踏み出せば全てといっていいほど、密接に宗教と関わっています。一神教の国も少なくありません。宗教上、食べてはいけないものもありますし、触れてはいけない体の部位も存在。
元来、ホストはお客さまファーストなので、失礼な行為に及ぶ人はいないでしょう。しかし無知ゆえ、タブーを犯してしまうことがないとはいえません。シンプルなことですが、相手が嫌がることは何か、してはいけないことの有無、についてしっかり理解を深めることが大切です。
まとめ
六本木のホスト募集で「英語が堪能な人は優遇します」と書かれていたとしても、マストではないことがわかったはず。古い例えで恐縮ですが、ホストにとって最も大切なのは『お・も・て・な・し』の心なのですね。今後、勢力分布が変わる可能性があるものの、現段階では新宿歌舞伎町が何歩もリード。あえて六本木を狙うという選択もありますが、まずは歌舞伎町でもまれて己を磨くことも大切でしょう。