ホストの世界は、成功者と底辺とで大きく二極化しています。表向きは華やかに見えても、実際には長時間労働と歩合制の仕組みが重なり、時給換算では一般的なアルバイト以下になることも少なくありません。
売上が少なくても最低限の生活費・必要経費のために15~20万円程度が受け取れる「最低保証」の仕組みはありますが、支給の期間は決まっています。売れないままでは生活すらままならないのが現実です。一方で、稼げないホストにはそれなりの要因があります。
本記事では、こうした「底辺ホスト」の実態と稼げない原因を掘り下げて解説します。
【まずはNEW GENERATION GROUPにLINEから応募しよう▼】
ホストは売れっ子と底辺に二分される世界
ホストは売れている人間と、そうでない人間に二分される業界。ホストの帝王ROLAND(ローランド)の影響もあり、ホストは以前のダークなイメージから煌びやかなものに変わりつつあります。
「ホストとして成功を収め、有名になりたい!」と野望を抱く人も少なくないでしょう。稼げるホストばかりが取りざたされているため、「ホストの全員がリッチである」と錯覚しがちですが、そんなことはありません。
売れないホストは、バイトよりも稼げていないのが実情。まず知っておきたいのがホストは労働時間が非常に長く、適性がない人からするとホストライフを地獄のように感じることも少なくないということ。
売れっ子は、それこそ起きた瞬間からずっとスマホで営業のメールやLINEを送っています。そういった地道な積み重ねがあってこその大成功。そこを勘違いして「楽して儲けられる世界」と、業界をなめたスタンスで入っても成果は出せないことを心得ておきましょう。
『底辺ホスト』の定義と5つの指標
それでは、「底辺ホスト」とはどのようなホストなのでしょうか。明確な基準が定められているわけではないものの、共通する傾向はいくつか存在します。
ここでは、底辺ホストとされる特徴を整理します。共通点は、いずれも「顧客基盤がなく、店にとって戦力になっていない」というところです。
月間総売が30万円以下
ホストにとって最も重要なステータスは、売上額です。売れているホストは数百万円単位の売上をあげ、店の看板的存在になります。一方で、売上が月30万円を下回ると経営的な貢献度が極めて低く、店内でも底辺と見なされがちです。お客様にボトルを開けてもらえる機会が少なく、入れてもらっても最低価格帯の1~2万円程度のもの。
売上30万円を上回らないということは、日々の営業努力が売上に直結していないことを示す水準といえるでしょう。継続的に売上が低い場合、店側からも戦力外に近い扱いを受けてしまいます。
指名0〜数本しかない
指名本数はホストとしての人気を示す明確な数値です。売れている人ほど常連の指名でスケジュールが埋まり、人気ホストというステータスが新規獲得にもつながります。しかし、指名が数本しかない状態では固定客がほぼついていないことが明白です。
人気ホストの売上の多くは固定客からの応援です。固定客がいないということは、接客に問題があり、お客様を満足させられていないということでもあります。
最低保証のみ受け取っている
多くのホストクラブには売上がなくても一定の給与を支給する「最低保証」が存在します。支給額は15~20万円程度が一般的。本来であれば歩合給やバックが加わり、成果に応じて収入が増える仕組みですが、保証のみで終わっている状態は売上がない証拠です。
最低限の生活を支えられるとはいえ、店にとっては利益を生まない人材と見なされ、契約の見直しや出勤調整を受ける可能性もあります。一般的に最低保証が支給されるのは、入店から3~6ヶ月まで。最低保証しか給与がない状態が続けば、在籍自体が危うくなることもあります。
掃除組から抜け出せない
売れていないホストは、営業前の清掃や雑務を任されることが多く、「掃除組」と呼ばれます。掃除組は新人時代の通過点であり、売上や指名が増えれば自然と免除されるものです。しかし、いつまでも掃除組から抜け出せないということは、成果を残せていないことを意味します。
雑務に時間を取られることで営業活動に割ける労力も減り、さらに成果が出にくい悪循環に陥ります。長く掃除組から抜け出せないと店内でも戦力外の印象を持たれ、後輩に追い抜かれることも珍しくありません
同伴・アフター・初回アポの予定がない
ホストとして顧客との関係を深めるために重要なのが同伴やアフターです。さらに新規客を獲得する初回アポは、将来の固定客を育てる第一歩になります。特に、同伴・アフターの予定がまったく入っていない場合、自分のファンを得られていないということです。
営業活動を疎かにしたり、積極的なアプローチが不足していると、予定表は空白のままになります。予定がまったく埋まらないのは、まさに底辺ホストあるあると言える状況です。
ホストの給料の仕組み
ホストの収入はサラリーマンのように固定給ではなく、売上や顧客の数によって大きく変動します。新人のうちは最低保証で生活を支えるのが一般的ですが、売上を伸ばすほど歩合が増え、収入も急激に伸びていきます。
ただし、同伴やアフター、営業活動を含めると拘束時間は長く、実際の時給換算では理想と現実に差が出るのも特徴です。
ホストの給与の基本「歩合」「バック率」とは?
ホストの給料を決める重要な仕組みが「歩合」と「バック率」です。歩合とは、売上の一部が本人の収入として還元される制度のことです。一般的には、総売上の40%~60%、高くて80%の割合が給与に反映されます。この割合を「バック率」と呼び、店や個人の実績によって変動します。
売上が大きくてもバック率が低ければ思ったほど手取りは増えませんが、反対にバック率が高い場合は少ない売上でも収入を確保しやすくなります。つまり、ホストの給料は「売上金額 × バック率 − 控除」で決まるシンプルな構造といえるでしょう。
月収モデルのシミュレーション
ホストの実際の給料は数字だけでは実感しにくいため、シミュレーションで考えると分かりやすくなります。3つのケースを用いて、手取りがどの程度になるのかみてみましょう。
A:売上0円の場合
- 保証:日給10,000円 × 20日 = 20万円
- 拘束時間:240時間
- 必要経費:-10万円
- 社会保障費・税金:-4万円
- 手取り:約6万円
- 時給換算:約292円
B:売上70万円の場合
- バック率:40% → 28万円
- 拘束時間:240時間
- 必要経費:-10万円
- 社会保障費・税金:-6万円
- 手取り:約12万円
- 時給換算:約500円
C:総売200万円の場合
- バック率:60% → 120万円
- 拘束時間:240時間
- 必要経費:-10万円
- 社会保障費・税金:-45万円
- 手取り:約75万円
- 時給換算:約3,100円
このように売上が増えれば収入は大幅に伸びますが、ホストの大半は個人事業主なので、必要経費も自分の収入で負担しなければなりません。特に売上ゼロや低水準のホストは最低保証しか受け取れず、手元に残るお金がほぼゼロになることも珍しくありません。そのため、生活が厳しい新人ホストには、店からの衣装や食事面でのサポートがあることも。なお、必要経費には、寮費やヘアメイク代、通信費、お客様への店外デート代などが含まれます。
また、店での勤務時間は1日7~8時間程度ですが、プライベートの時間を使って営業活動や同伴・アフターをするため、実際の拘束時間は大きく増えます。そのため、時給換算にすると単純に高収入だとは言い切れません。
【参考】ホストのお金の使い道は?何にお金がかかる?出費・経費を解説
ホストが稼げない原因トップ5
ホストとして結果を出せない背景には、さまざまな要因が絡み合っています。ここでは、稼げないホストによくある原因をみていきましょう。底辺ホストにならないためには、当てはまらないよう努力が必要です。
お客様との接触時間が少なすぎる
ホストはお客様との時間をどれだけ確保できるかで成果が大きく変わります。来店時の接客だけでなく、同伴・アフター・営業連絡を通じて接触機会を増やすことが信頼や関係構築のカギとなります。
心理学では「単純接触効果(ザイアンス効果)」と呼ばれるように、人は繰り返し接する相手に自然と好意や親近感を抱きやすいものです。接触時間が少ないホストはこの効果を活かせず、指名や売上につながるチャンスを自ら減らしていることになります。
初回時の接客で印象に残っていない
人は最初に得た情報を強く記憶し、その後の評価にも影響する傾向があります。つまり、第一印象で、強い好意を感じなければ、リピーターになってもらうのは難しくなるのです。
さらに、人は感情の動きが大きい体験ほど記憶に残るもの。笑う・驚く・安心するといった感情刺激を与えられないと、無難な接客に終始してしまいお客様の記憶に残りません。結果として次回の指名を逃す原因となります。
清潔感がない・ビジュアルが弱い
ホストは自分自身が商品であり、見た目や清潔感は最重要ポイントです。髪型・服装・肌の状態に気を使わず、貧相な印象・清潔感がない印象を与えると確実に売れません。お客様は現実を忘れて夢を買いに来ており、うっとりさせられる存在でなければ高いお金を払ってまで一緒に過ごそうとは思わないのです。
ホストは常に自分を磨き、最低限でも同じ店の仲間と肩を並べられるレベルに仕上げておくことが必要です。
先輩のスキルやアドバイスを自分のものにできていない
人は他人の行動を参考にしてスキルを効率よく身につけられるものです。そして、ホストの世界は接客や営業スタイルに一定の成功パターンが存在します。新人ホストは、売れている先輩ホストのスキルを盗むのが成長の近道なのです。しかし、稼げないホストは、教えを聞いても行動に移せなかったり、自分のスタイルに固執して成長のチャンスを逃します。
ホストの世界に限りませんが、素直にアドバイスを取り入れて実践する人ほど、早い段階で売上を伸ばす傾向があります。
店の制度・教育が自分に合っていない
ホストクラブは店舗ごとに売上方針や教育スタイルが異なります。短期間で結果を出すことを重視する店もあれば、長期的に育てる店もあります。自分の性格や成長ペースに合わない環境にいると、結果を出しにくくなります。
また、制度のミスマッチはモチベーション低下にも直結します。売上が大きくなってくると、バック率が10%違うだけで手取り額が数十万円変わってきます。自分に合った環境を選べなければ、いくら努力しても稼げない状態から抜け出せない可能性があります。
【まずはNEW GENERATION GROUPにLINEから応募しよう▼】
稼げるホストは営業の鬼
ホストは、ポジティブな快楽主義者ほど成功できます。嫌々、働いてしまう後ろ向きな性格の人には不向きといえるでしょう。
ホストの暮らしは、ホストクラブに出向いてから仕事がスタートするわけではありません。起床時から始まっています。
一日あたりの労働時間でいえば、売れっ子ホストは必ず10時間を超えています。同伴をしたり、仕事が終わってからのアフターなど、息つく間もないほどの多忙さ。それ自体を楽しく感じられるかがまず重要な要素。
売れれば売れるほど、複数の担当客を抱えることになり、やるべきことが増えます。
売れないホストは、担当客自体が少ないですし、指名もあまり入りません。つまり労働時間が必然的に短くなるのです。
お店によっては最低保証金額を設定しており、売れないホストにもいくらかの給与を支払うところもあるでしょう。月々10数万円の給与しかないホストは、時給換算すると600円以下になるケースも……。
ホストの接客は担当客を持つホストと、それをサポートするヘルプのホストで成り立っています。ホストとして収益を出せていない人は、ヘルプとして働くことが増えるのです。
駆け出しの頃は、女性客に対する気遣いや礼儀作法、マナーなどをヘルプの仕事に従事しながら覚えます。
しかし、ずっとヘルプに入ってばかりでは、やりがいもそれほど感じられないでしょう。
ホストは自己顕示欲と承認欲求が武器になる世界。成果を上げられないホストの「俺はずっとモブキャラなのか…」という思いが、自信を失わせることも。
反対に成功しているホストほど、「主役は俺だ。もっと俺に注目してくれ!」という思いが強くなり、加速度的に売上を増やしていきます。
売れないままの状態でずっと続けるホストは少数。やがて「適性がなかったな…」と店を後にすることがほとんどです。
上昇志向が強く競争が大好きでバイタリティーあふれる人間でなければ、大きく稼げない世界であることを、まず理解しておきましょう。
時給脳からの解き放たれたホストほど成功する
ズバリ言うと、最初から時給のことばかり考えているホストほど稼げません。ホストは個人事業主。勤務場所を借りて、己の力をフル活用して稼ぐ仕事です。
「細々と稼ぎたい」「時給換算して割りに合わないと、納得いかない」と思う人は、最初からホストを目指そうと考えない方がいいでしょう。
ホストはフルコミットしなければ成功できない世界。楽しい業界ではあるものの、生易しくはありません。ROLANDですらデビュー直後は指名をもらえず、辛酸をなめたことを告白しています。
一度、コツを掴みナンバー入りできるようになると、「こんな大金を稼げるの!?」と驚くような高収入をゲットできるのがホストの醍醐味。「時給換算するといくらになるんだろ?」と考える暇があったら、「どうすれば、もっと売れっ子になれるのかな?」を前向きに考えましょう。
逆境に強く、推進力があるホストは化ける可能性が高いです。ちまちまと時給換算してしまう『時給脳』から解き放たれたホストは、どんどん成長の階段を駆け上がります。
ホストに必要なのは緻密な計算よりも、行動力。動きながら成功と失敗の双方を体感し学習できるタイプはホストとしての適性があるといえます。
「思い立ったら、まず行動!」が何より大切なのです。
最近はLINEから気軽に応募できるホストクラブが増えてきました。興味がある人は、まず応募するところからホストライフをスタートさせてみましょう!