ホストの求人広告を見ていると、募集する年齢に偏りがあるとすぐにわかります。ホストとして重宝されるのが10代後半や20代であることは紛れもない事実。若さやフレッシュさ、体力などが必要とされるホスト業界。それらを兼ね備えているのは、やはり若い男性になってしまうのです。
では30代のホストに需要はないのでしょうか？
ホストの求人に年齢制限があるのかも含めて、解説していきます。
そもそもホストクラブは何歳から働ける？
まずは、基本情報としてホストクラブで働ける年齢について確認しておきましょう。
ホストクラブで働ける年齢は18歳以上または20歳以上
ホストクラブで働ける年齢は、最低でも18歳以上で成人している必要があります。これは風営法で定められた年齢であり、18歳未満の未成年を働かせることは法律違反となります。
一方で、法律上のルールをクリアしていれば、採用する年齢はお店ごとに決められます。そのため、お店によっては20歳以上を採用条件にしているところもあります。これは、18歳には一部に高校生が含まれること、法律上は成人しているもののホストの仕事に欠かせない飲酒ができないことなどが理由として挙げられます。
18歳未満は時間を問わずナイトワークがNG
18歳未満が22時から早朝5時までの深夜労働が禁止されていることは、広く知られているでしょう。そのため、「昼営業であれば18歳未満でもホストとして働けるのでは？」と考える人もいるかもしれません。
しかし、深夜労働に対する規制は労働基準法に準ずるものです。18歳未満のホストクラブの労働を禁止しているのは風営法であり、たとえ昼営業であっても18歳未満ならホストクラブでは働けません。
18歳以上20歳未満の飲酒・喫煙は厳禁
18歳以上であればホストクラブで働くことはできますが、もちろん飲酒や喫煙はできません。20歳以下の若者がお酒を飲んだりタバコを吸ったりした場合、お店側も罰せられることから、しっかりしたお店ほど法令遵守を徹底しています。
高校生は18歳以上でも雇ってもらえない
18歳以上であっても高校生を採用すると、高校や親御さんとトラブルになりかねないため、基本的にホストクラブでは高校生を採用していません。
法律上、18歳以上であればホストクラブで働くことができますが、通常、高校の校則ではナイトワークを禁止しています。さらに、18歳の高校生は、成人しているとはいえ多くが親の保護下にいる存在であり、少年法では18歳・19歳は特定少年として引き続き少年法が適用されます。
現在、ホストクラブに対する規制や警察による取り締まりは厳しくなっており、万が一にでもトラブルになってしまうと、営業許可やお店の信用に影響しかねません。高校生でも構わず採用しているお店は、警察沙汰も承知で経営している可能性が高く、来店・勤務ともに避けたほうが無難です。
ホストクラブで働くキャストの平均年齢
ホストの平均年齢は24歳程度です。全体の約8割が20代で、残りの2割が30代以上。ホストの大半が20代といえます。20代からホストを始めた人の多くは、30代になると引退するかの決断を迫られます。一部の人気ホストはそのままホストを続けますが、多くのホストは現役を退き、ホストクラブの経営に参加したり、他の仕事に転職したりとそれぞれの道に進んでいきます。
一般的には引退を考える時期にホストデビューを考える人は、珍しい部類であることは確かでしょう。
30代未経験でホストを始められる？
結論として、30代未経験であってもホストを始めることはできます。
確かに、少し前まではホストといえば10～20代の若者ばかりでした。今でも30歳が引退を考える1つの区切りとなっています。しかし、近年は需要が多様化していて、30代以上のホストも少なくありません。
ホスト業界では30代はおじさんの部類に入ります。そのため、30代以上のホストは「おじさんホスト＝おじホス」と呼ばれ、大人の男性が好きな女性から人気があります。他キャストやお客さんの年齢層によって働けるお店は選びますが、ホストデビューしたい30代向けの求人も珍しくありません。
一般的なホストクラブは「18歳以上」が募集条件です。一方で、30代のホストを受け入れているホストクラブでは、「18歳～40歳まで」のように、募集している年齢層をしっかりと記載してあります。
ちなみに、数は少ないですが50代以上になると「シニアホスト」と呼ばれるようになります。人気があれば、30代以降もホストとして現役でいる道もあるのです。
30代でも活躍しているホストはいるのか？
人間の年齢を最もよく表すのがお肌。若いときは保湿をしていなくても、良い状態を容易に保てます。若い男性と接する機会が少ない女性は、ピチピチのお肌を見ただけでテンションがアップ。「今、私は若い男の子と一緒にいる」と思えるだけで、元気になる人がいるほど。
体調を崩す要因のひとつがお酒。ローランドのようにアルコールを一滴も飲まない接客がポリシーのホストも確かにいます。しかしこれはあくまで例外。彼のようなカリスマホストは、お酒を飲まなくてもお店に来た女性を、うっとりさせる術を身につけています。しかし、ほとんどのホストがローランドのスタイルを真似ても成り立ちません。表面的な模倣になるだけ。
20代でホストとして勤務し、お酒を飲み続けているとやがて疲れが肌に出ます。吹き出物などが出る人もいるでしょうし、年齢以上に老けた肌になる人も…。30代以上でも見た目が若く見える男性はホストとして需要があります。コンディションを整える習慣がある人は、むしろ30代でもバリバリ活躍できる可能性あり。「ホストって活躍できる期間が短いんじゃないの？」と思う人がいるかもしれません。しかし全ては、日々のたゆまぬ努力にかかっています。
ホストクラブによっては30代以上しかいないことも
ホストクラブが最もたくさんある土地は新宿歌舞伎町。お店が多いということは、それだけホストクラブのバリエーションが豊富ということ。やはり歌舞伎町のホストクラブで働く男性の大半が20代。しかし中には、30代以上のホストしか在籍しないお店もあります。こういったお店はホスト求人で「若い人のみ」という年齢制限をかけておらず、30代からでも活躍することが可能。
繰り返しになりますが、ホストは体力勝負の要素が色濃くある世界。接客でアルコールを飲まないことは難しいものの、飲みすぎないよう努める制御術が求められます。
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年齢フィルターでお店が探せる！
紙媒体でのホストの求人応募は、年齢制限があり最初から30代の男性を対象としていないことも。しかし最近はスマホやパソコンを使って、募集する人が増えてきていることもあり、求人方法が変化。ホストの求人サイトでは様々な条件を打ち込んで、「現在募集中のホストクラブがないか？」の確認が可能です。
給料や待遇、勤務時間、体験入店や面接の有無など詳細に条件を設定することができます。こういったサイトを活用すれば、30代のホストでも入店するお店を探すことができます。求人サイトの年齢フィルターを上手に使って、あなたが働きたい条件を満たしたホストクラブを見つけてくださいね。
30代からホストを始めるための心構え
30代からホストデビューできることは事実ですが、やはり若い世代が多い業界なので売れるためには相応の努力が必要です。
- やる気・覚悟を持つ
- プライドを捨てる
- 売り上げで評価は決まる
30代からホストを始めるために、少なくとも上記3点は最低限の心構えとして認識しておきたいところです。
やる気・覚悟を持つ
30代からホストを始めるためには、相当のやる気や覚悟が必要です。ホストクラブでは、キャストもお客様も20代が大半です。若くてイケメン、トークも面白い先輩や同僚がたくさんいて、その中で自分の魅力を磨き、お客様を獲得しなければなりません。
たとえ大人の男性が好きな女性が来店されたとしても、未経験で拙い接客しかできない自分と、歴10年の同い年のホストであれば、後者のほうが選ばれやすいのは誰でもわかることでしょう。
30代がホストデビューをするなら、人一倍のやる気と覚悟を持たなければ、ライバルたちとの競争には勝てません。大変な努力が必要になることは、事前に留意が必要です。
プライドを捨てる
ホストとして売れるためには、無駄なプライドは捨てる必要があります。若い子が多い業界なので、お店によっては上司も先輩も同期も全員が10近く年下ということもあり得ます。
場合によっては、ホストクラブ以外の場での社会経験がない年下から厳しく指導を受けたり、ヘルプに付いた席で若いお客様からいじられることもあるでしょう。年下の後輩のほうが売り上げが良く、肩身が狭い思いをすることもあるかもしれません。
しかし、そこでプライドが傷ついて、素直にアドバイスを受け入れられなかったり、指導を実践できなかったりすると、実力がないのにプライドだけが高いおじさんになってしまいます。30代未経験者がホストとしてやっていくためには、成長の邪魔をするプライドを捨ててしまうことが重要です。
売り上げで評価は決まる
ホストクラブは、年齢や経歴よりも完全実力主義の世界です。ホストとしての価値は、売上や指名本数で判断されます。たとえ前職で大きな功績を残していても、それが営業トークや自分の強みになることはあっても、ホストとしての評価には直接関係ありません。反対に、ホスト以外の仕事をしたことがない人でも、売上があればどんどん昇給・昇格していきます。
ホストクラブでは、年齢や学歴、入店した順番も関係ないのです。後から入店した後輩が人気ホストになり、先輩ホストが売れないまま雑用を続けているというケースもよくあります。
一方で、世間的にはディスアドバンテージを背負って入店しても、全員に下剋上できるチャンスがあるともいえます。ホストの世界は結果が全てであることを忘れず、「絶対に売れてやるんだ」という気概を持って取り組んでください。
30代でホストを始める際のコツ
30代でもホストデビューできるとはいえ、やはりホスト業界で強いのは10～20代の若い層です。30代以上になると、若いホストとは違う売り方が重要になります。
ここからは、30代でホストを始める際のコツを紹介します。
清潔感のある身だしなみを意識する
30代になったときにまず気を付けたいのが、何よりも清潔感です。30歳を過ぎると年相応の身だしなみを考えなければなりません。
髪型や服装はシンプルさを重視し、無理に若作りをしないことが原則です。身だしなみに気を付けている人でも、20代と同じようなファッションでは年齢に合わず、汚らしく見えることもあります。
また、清潔感のある外見は、肌の状態と体型で大きく変わります。ホストは、夜型でお酒を毎日のように飲む職業柄、肌トラブルが起きやすく、太りやすい傾向があります。肌が汚く、だらしない体形をしていると、どれだけおしゃれであっても清潔感がなく、女性から敬遠されてしまいます。
普段から紫外線対策やスキンケアを行ったり、運動習慣を身につけたりと、美容・健康にも気を遣いましょう。
30代のホストが多いお店を選ぶ
30代のホストは、どのホストクラブであっても需要があるとは限りません。若いホストが多いお店だと、若いホスト目当てのお客さんが多く来店します。つまり、30代のホストへの需要が低いお店ということです。
反対に、おじホスが多いお店は、おじホス目当てで来店するお客さんが多いことを意味します。その分、売れるチャンスがあるといえます。
30代以上のホスト、とくに未経験の場合は、おじホスへの需要があるホストクラブに入店するようにしましょう。
大人の魅力を武器にする
女性が30代以上のホストに望んでいることは、若いホストにはない大人の魅力です。たとえば、豊富な人生経験から来る知識や落ち着き、大人の色気などは、若いホストにはない魅力といえるでしょう。ホスト未経験でも、昼職で働いていたときの経験が自分の武器になります。
体力勝負や若さを競っても、若いホストには勝てません。そして、30代のホストが無理に若者のノリで盛り上がろうとしても、おじホスを推したい女性のニーズを満たせない可能性が高くなります。
30代以上のホストに求められるニーズを理解し、大人の魅力を活かした売り方を意識しましょう。
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まずは副業で始めてみる
30代にもなって仕事を辞めてホストに転身するのは、やはりリスキーなもの。不安を感じて一歩が踏み出せない人もいるでしょう。
そこでおすすめなのが、副業としてホストになる選択肢です。副業であれば、働く頻度や時間は融通してもらえるため、本業の勤務後や休みの日にホストにチャレンジできます。本業を辞めなくても良いので、収入面の心配もありません。ホストという仕事が自分に合わなかった場合も、無理せず辞めることができます。
ただし、副業として働く場合は、本業に悪影響を及ぼさないよう体調やスケジュール管理を徹底する必要があります。ホストクラブは、一般的な企業よりもホスト側の希望に柔軟に対応してくれるため、バランスを保てる働き方を相談してみましょう。
また、副業を禁止している職業・企業もあります。気持ち的に同僚や顧客にバレたくないという人もいるでしょう。周囲にバレずに副業をするためには、本業や自宅から少し距離があるエリアで働くのがおすすめです。
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ジェネレーションギャップを顧客に感じさせない強み
なぜホストの求人で30代を募集する店があるのか、年齢制限をきつく設けていないのか、を分析するとある答えにたどり着きます。ホストクラブに足を運ぶ女性は30代以上が多数。彼女たちは若いホストに入れあげることもありますが、同世代との落ち着いたトークを望むことも少なくありません。
30代には30代にしか出せない味があるのも確か。つまりあなたがこれまでに培った経験が武器になります。
あのROLANDだってアラサー
ホスト界の帝王であるROLANDは、すでにプレイヤーを退いているものの、2024年の7月で32歳になるアラサー。
彼のようなカリスマになれば、年齢など全く関係なくなります。
むしろ彼がもっと年長者であることを予想していて、驚いた人も多いのでは？
年齢ばかりを気にして小さくなってしまうことほど、マイナスはありません。「若造にはわからない深みを伝えてやるぜ！」くらいのマインドがあった方が結果はついてくるでしょう。
恋愛もホスト業も、自分を心底肯定できている人間の方が確実に魅力があるように映るものだと心得てくださいね。
まとめ
ホストの年齢で多いのは18歳から23歳。30代の男性が働くだけで、ジェネレーションギャップを覚えるはず。しかしそれぐらいのことでへこたれてはいけません。むしろ若いホストから色々吸収して成長しようという意気込みが必要。
何度も記したとおりホストの求人応募を見ていて、年齢制限があるところも少なくありません。しかし30代のホストを応募しているところも、中にはあります。決してあきらめることなく、前向きな気持ちでのぞめばあなたの未来は明るいはず。
ホストをやる上で必須となるのは、何事もポジティブに捉えられるマインド。新たな伝説を打ち立ててやるという意気込みこそが、年齢以上に大切です。
最後に重要なポイントをおさらいしますので、見直してみてくださいね！
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