どもども、歌舞伎町でホストクラブを展開するNEW GENERATION GROUP(ニュージェネレーショングループ)オーナーの桑田龍征です。
今回は「経営者が弱音を吐くこと」「経営者と社員が本音で話し合うこと」の大切さについて書いてみます。
弱音は吐くべきだが、「クヨクヨした姿を見せる」のはダサい
歌舞伎町屈指のホストグループ・グループダンディの校長まりもさん(COO)とお食事したとき、「桑田くんは周りから見ると何の苦労もしてなさそうに見えるよ(笑)」と言われたことがありました。
まりもさんの言う通り、僕は飄々と仕事をしているタイプです。
そして僕は、自分がクヨクヨしている姿を見せるのはダサいと思ってます。
ネットの世界だと、いじけている様子をSNSで投稿したり、動画で見せたりする人もいますけど、僕はそういうことはしたくありません。
あと、「クヨクヨしている様子を公開してコンテンツにする」という意識を持っている人は、実際はクヨクヨしてないと思います(笑)。
失敗は「過去のこと」と割り切りつつ、根に持ち続ける
僕は失敗したときの切り替えがメチャクチャ早いです。
「起きたことは起きたこと」「過去は過去」とサッパリ割り切るようにしています。
ただそれは、「失敗を忘れる」ということではありません。
失敗した悔しさ、上手くできなかった悔しさは、心にしっかり刻みます。その改善も続けます。
だから「過去は過去」と割り切りつつも、しっかり根には持っています(笑)。
そうやって悔しさを心に刻み続けて、改善を続けていると、「これだけ改善策を試してるんだから次は絶対に上手くいく」とポジティブな気持ちになれます。
経営者は孤独。だからこそ弱音を吐くべき
大きな決断をすると、「こう動いたからには次はこれをしなくちゃいけない」と考えることがどんどん増えます。
やることをリスト化して、それをどういう順序で進めて、誰に任せて……と考えていくと、まあ思考が止まらなくなるので眠れないです。
経営者は孤独な存在です。
社内の誰よりも未来を見通せていなければいけないし、その景色を共有できる仲間がいないときもあります。
上手くいっているときは孤独でもいいかもしれませんが、未来が見通せないときに孤独なのは本当に辛いです。
だからこそ経営者の自殺率は高いのだと思います。
弱音を吐けないのは弱い人。弱音を吐けるのは強い人
僕も経営者として孤独を感じることは何度もありましたが、ある時期から「自分は孤独だ」とは思わず、どんどん弱音を吐いていくようになりました。
いつまでもクヨクヨしているのは時間のムダですが、弱音は吐いたほうがいい。
弱音を言えなくて、一人で潰れてしまう経営者は本当に多いからです。
だから僕は「弱音を言えない人は弱い人」だと思いますし、「弱音を言える人は強い人」だと思っています。
泣きそうなとき、悔しいときは僕にもあります。
そんなときは、その事業やプロジェクトに関わっている人間を集めて、「話を聞いてくれ。俺はいま悔しくて仕方ない」と話すようにしています。
「そんなことされても社員が迷惑だ」と思う人もいるかもしれませんが、弱音を言えず、ストレスを抱え続けて、会社が立ち行かなくなってしまうほうが社員にとっては迷惑です。
社員の弱音や本音を引き出すのも経営者の手腕
ちょっとした弱音や悔しさを吐き出すことは、社長だけでなく社員にも必要です。
そのような「働く人の本音」は、形式的な会議では出てこないことが多いので、僕は積極的に社員と雑談するようにしています。
経営者が会社のキーマンたちと話す機会を増やすのはいいことですが、会議で要点だけを伝えていればいいわけじゃありません。
会議では出てこないような不安や不満、希望、チャレンジしたいことなどを、どこまで引き出せるかが、経営者の手腕の一つだと思いますし、そのためにこそ雑談が必要です。
大事なことを「3回伝える」ワケ
僕は「これは大事だ」と思うことは、最低3回は伝えるようにしています。
これは僕自身も含めてですが、人は1回言われただけのことは簡単に理解できないし、覚えておくこともできません。
広告や営業の世界でもそれは同じです。
看板で見かけただけのものは強い印象には残りませんが、それをウェブ広告で見かけて、チラシで見かけたら、頭に印象が刷り込まれます。
社員に大事なことを伝えるときも、同じことを意識しなければいけません。
同じことを2回伝えたら、「たしかオーナー、前もこの話していたな」と気づくでしょうし、3回伝えたら「しつけぇな」と思うでしょう(笑)。
でもその段階になって初めて、「オーナーがそんなに何度も伝えるってことは、重要なことなのかな」と考えてくれる人が多くなるんです。
だから社員とは話す機会を増やすべきだし、そこで大事なことを繰り返し伝えていくことが大事なんです。
空間のクオリティが会話のクオリティを左右する
なお社員との雑談は社内でするのもいいですが、よりリラックスできる空間や、非日常を感じられる空間を活用するのもおすすめです。
僕は本音で話し合いたいときは、会議室とか手軽な居酒屋ではなく、ちょっとオシャレな空間を利用します。
それは相手のためにもなるし、自分のブランディングにもなると思っています。
リラックスしながら本音で話せる空間として、僕は自分でシーシャバーを作りましたし、最近はグランピング場の会員にもなりました。
そうした空間で社員たちと話すと、やっぱり普段は出ない言葉が出てきます。
「場所のクオリティが会話のクオリティを高めてくれる」ということは確実にあるわけです。
グランピング場は「本音を話し合う場所」にも向いている
グループ店舗のMajestyが店舗を拡大移転する前、メンバーたちとはグランピング場でキャンプファイヤーを囲みながら話をしました。
最初はキャピキャピしながらバーベキューや花火をしていましたが、それで終わってしまったら「ただの楽しい思い出」で終わりです。
夜8時くらいに「じゃあ、そろそろ全員集まって」と声をかけて、「拡大店に向けて、いま自分が思っていること、感じていること、自分の課題、何でもいいから話してごらん」と言って、各々に話をしてもらいました。
「1時間だけ喋ろうか」と始めましたが、気づいたら5時間は話し込んでいましたね。
やっぱり自然に囲まれた場所で一緒に料理を作って、火を囲んで、一晩を共に過ごしたら、気分もいい具合に高揚するので、普段は話せないことも話せます。
人の本音を引き出すためには、空間や時間をうまく活用して、マインドのセッティングを変えてあげることも大事なんです。
組織を大きくしたい時期こそ、本音で話し合う機会を
キャンプファイヤーを囲みながら話をして、そこで出てきた本音は、一緒に働くメンバー同士も知らないことが多かったと思います。
仲のいい間柄では本音を話すことはあっても、後輩は先輩が考えていることを知らなかったり、先輩は後輩が考えてることを知らなかったりしますからね。
そうした考え方の共有がほんの少しできていないだけで、組織は簡単に壊れることがあります。
Majestyはこれから大きく力を伸ばすべき時期なので、お互いがすれ違っている場合ではありません。
だからこそ、今みんなが思っていることを吐き出してもらい、考え方をすり合わせる時間が必要だと思ったわけです。
結果として、Majestyのメンバーで行ったグランピングはとてもいい時間になりました。
Majestyには無責任な人間が一人もいないので、そうしたメンバーとは本音で話せば話すほど、いい仕事ができるようになります。
グランピングで話し合いの機会を設けることは、今後も定期的にやっていきたいですね。