ホストクラブオーナー現役時代物語!!前編

2006年〜2008年のホスト現役時代、22歳になる2回目のバースデー前に寝れなくて書いたブログをまとめました!!

ホストクラブオーナー桑田龍征の現役時代、ホスト【流星】の人生を描いた記事となっています。

是非最後まで読んでみてください!!

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俺の運命を変えたホストとの出会い

Birthdayの前日、寝れないので…

ホスト始めて丸二年。

思ったこと感じたことを書こうと思う。

2006年2月4日

渋谷の居酒屋のバイトをしてた俺は、その日はシフト提出のみの出勤で、帰るのにはまだ早いなと思いTSUTAYAや本屋をうろうろしていた。

すると、いかにもギャル男といった出で立ちの男に声をかけられる。

「お兄さんかっこいいっすね!合コンとか好きですか?」

当時こういった六本木のサパーや新宿のホストなどの勧誘をよくされてたんだけど、あんまり興味がなくて素通りしてた。

「いや、ないっすね」

こう言って歩き出した俺に、

「あ、全然ホストとかとは違うんですよ。今最近流行りのメンキャバって言うんですけどね、ホストクラブみたいな上下関係もないですし、みんなでワイワイ仕事して、女の子とも出会える。なおかつ、給料はホストクラブと変わらない。
どうですかね?」

俺はピクッとした。

正直な話、当時の俺はお金がほんとになかった。バイトに行く先行く先、経営者が変わって髪の毛とか注意されて辞めたり、店がつぶれたり。

そして飲み代とかも友達に借金して飲んでいた。

しかも始めの方に触れたバイト先も働き始めたばっかりだったから、まあ片手間でも飲めてお金が貰えるなら…

と心が揺らいだ。

それを知ってか知らずか、すかさず…

「お兄さんならかっこいいし、絶対すぐに稼げますよ。」

まぁ危なかったらすぐに逃げればいいし…。当時から誉め言葉に弱い、相変わらずな俺は、

「どこにあるんですか?」

ギャル男は言った

「新宿歌舞伎町です!」

ここから全てが始まった。。。

きらびやかな歌舞伎町

「じゃ10時半に、またここで待ち合わせしましょう」

そう行って男は立ち去っていった。

正直まだ迷ってた俺は中高大と10年付き合いのある親友に話した。そいつは、

「いいじゃん面白そうだし、一回くらい見てきて話聞かせてよ。いやーついにお前もホストかー(笑)」

とまあ軽いノリで言われたもんだから、こっちまでそんな気になって、まあ気楽にやるかー。ってな感じになった。

それからご飯だのなんだのを済ませて、約束の時間10時半。

さっきと同じ出で立ちのギャル男とともに山手線で新宿へ。

たしか一言も話さなかったと思う。。。さすがに騙されてるとまでは思わないけど、俺は、遊ぶのはだいたい渋谷だったし、なにより当時の歌舞伎町という街に対してそれだけアンチなイメージを抱いていた。

新宿駅から徒歩で向かい、歌舞伎町の看板を超え、きらびやかな町並みへ。

ぶっちゃけ家帰れるかな?と思ったりもした(笑)

案内された先は、

歌舞伎町新光ビルB1F。

『流星』の誕生

店内はまだ営業前だったらしく(当時は深夜帯営業だったため、営業時間は0時~朝の7時)、ホスト十何人かが掃除していた。

席に案内され、面接をしてくれたのが当時の田中社長だった。

「イケメンだねぇ~。」

煙草をくゆらせながら社長は言った。

「ホストしたことあんの~?」

俺は首を横に振った。

「そっかぁ!!未経験だね!じゃあ今日は体入してみるぅ?!」

正直なところ、さっきも言ったけど俺は全てにめちゃくちゃ疑ってかかっていた。警戒心だらけ。ホスト=怖い人たち。(笑)

そこを田中社長はまず覆した。元気が良くて、声がでかくて、ちょっとジャニーさんぽいしゃべり方(笑)

ここはそこまで怖いところじゃないかも…

俺は決断した。

体入1日目の最低日給や、ルール、接客マナーを一通り教えてもらったところで、かずさん(現中村店長)に名前を決めようと言われた。。。

俺は男本を見て、めちゃくちゃ一生懸命考えた!!

ふと目に止まったのが銀河くんだった。

あー銀河ってなんかかっこいいなぁ。。。

そこから頭をひねってひねって、、、

夜の仕事ホスト…

どうせやるなら一番を…

上を見る…

天体にあるもの…太陽…在籍中(笑)…

あ、夜か!…

夜空…うーん

菜月…なんか違うなぁ

一等星!!あ、いーかも!
でも名前?っぽくないなぁ。。。

星…星…流れ星…

「流星!!」

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ホストにハマった日

めっちゃ気に入った!我ながらナイスネーミング。

「夜空をかける流れ星と書いて、流星ですっ!」

そう元気よく言って、研修の席についた。

中村店長はこの頃からすごい優しくて、

「君たちは今日は何もできないのは分かってる。

ただ、元気よく声を出して、テキパキ動いてくれればそれでいい。

初日なんだから分からないことは当たり前。ミスをして当たり前。

やらなきゃいけないのは、分からないことは聞く。そして、ミスを二度としないということ。」

俺は初日からホストとしての自覚を持つまで、徹底してこれを守った。それはたぶん新人に対してきちんと応対してくれたお店を信頼できたからだと思う。

とはいえ…、さすがに緊張した。あんまり覚えてないんだけど、たぶんほとんど話せなかったと思う。

だけど一つだけ覚えてる。

名札をつけてること、そして席につく時に体入の子です。と言われたことだけが無性に俺の気に触った。

体入!?だからなんだよ。いつか見返してやる!俺のほうがかっこいいじゃんか!

そこから俺は恥ずかしさやプライドを捨てて、元気よく席については喋りまくった!とにかくお客様に喋らせないくらい喋った!!

気が付いたら俺は、ただでさえ大音量のトランスをかけてる中、店内中に響き渡る声で話してた。

そして体入初日にして送りを頂いたのだ。

革命児を夢見た本入初日

初日が終わり、体入の日払いを頂いたあとで、酔いも回っていたし、明日も入ります!と言って本入した。

正直ほんとうに目立ち過ぎていたし、お客様やキャスト全員からあいつ声がうるさい!って思われていた(笑)この頃は自分でもKYだったなと…。

けど、、、この時に、踏み出したホスト人生という先の見えない暗い道に、小さな灯火が灯ったんだと今となっては思う。

それは、野望であり、プライドであり、俺ならイケるという不思議なくらい湧いてくる「自信」という火だった。

翌日…、俺は成人式で着たスーツを着て出勤した。しかも、昨日送りにしてもらった女の子と映画に行く約束をして…。

実は田中社長に明日同伴したらお前は革命児だとかなんとか言われたもんだから、調子に乗っていたんだ(笑)

俺は映画中にも必死で田中社長と連絡をとりあい、、、

「あ、もう出勤時間過ぎちゃった大作戦!」を実行することになった(笑)

用は映画見てご飯食べて、時計見て、「あっ!」みたいな…。笑わないそこっ!(笑)当時から何事にも本気だったのよまじで。

雪の降りしきる歌舞伎町で時刻は0時を回り、高鳴る心臓、震える手、頭には積もる雪の結晶!!!!いざっ!!(爆)

「あ、あたし二千円しか持ってないよ。」

チーン(T-T)

それが現実!俺が甘かった!!夢見すぎだバカ!!いきなり映画見たくらいで同伴してくれるかドアホ!!!

きちんと遊んでくれてありがとうを言って俺は彼女を駅まで送り、店へと向かった。。。

びっしょり濡れた成人式のスーツと、雪の積もった頭を見て昨日いなかった愛咲店長はゲラゲラ笑ってた…。

ひどい、あんまりだ(;_;)

そして俺の司令官田中社長は…

「流星初日から遅刻かぁ~おしかったなぁ~革命~」

まあ後で分かったんだけど、二人は罰金をこっそり取らないでくれてた。けど、ようは初っぱなから俺はホントに失敗ばかりしていたんだ(笑)

それを本当に二人とも暖かい目で見守ってくれていた。

 

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