ホストという華やかな世界でも、将来に不安を感じている人は少なくありません。収入の波が激しく、生活リズムも不規則な夜職から、安定した生活を求めて転職を考えるのは自然な流れです。しかし、実際に動き出そうとすると「何の仕事ならできるだろう？」「ホスト経験は活かせる？」といった疑問や不安が先立ちます。
本記事では、ホストから昼職へ転職するための具体的な方法や、元ホストでも働きやすい職種・業界、転職を成功させるためのコツを紹介します。
ホストから転職しやすい昼職・業界9選
ホストとして働いた経験を持つ人が、昼職へ転職する際には、自分のスキルや適性を活かせる業界を選ぶことがポイントになります。ホスト業で培ったコミュニケーション力や営業力は、接客や販売をはじめ、さまざまな業種で活かすことが可能です。
最初は、ホスト経験を持つ人にとって転職しやすい昼職や職業・業界を紹介します。
- 販売職
- 接客業
- 営業職
- 介護職
- 飲食業界
- アパレル業界
- IT業界
- フィットネス業界
- 美容業界
それぞれの職種が求める人物像や働きやすさを理解することで、無理のないキャリアチェンジにつながります。
販売職
販売職は、商品やサービスをお客様に提供する仕事で、ホスト時代に培った対人スキルがそのまま活かせる分野です。ホストは日常的に顧客と会話を重ねており、その笑顔や柔軟な対応力、トーク力を用いれば、販売の現場でも信頼を得られます。
また、数字に対する意識も高いため、売上目標に向けた行動力も評価されやすいでしょう。未経験からスタートできる求人も多く、アパレルショップや家電量販店、携帯ショップなど、さまざまな分野で採用の門戸が開かれています。
接客業
ホテルスタッフやアミューズメント施設の受付、カスタマーサポートなどの接客業も、ホストで培った接客スキルを十分に活かせるフィールドです。お客様に快適な時間を提供するという点では、ホストと共通しており、初対面の人とも上手に距離を詰められる能力が強みになります。
特に、丁寧な対応や臨機応変な行動力は、接客業において即戦力として重宝されます。勤務シフトが柔軟で、日勤・夜勤の選択肢がある職場も多いため、生活リズムの調整がしやすく、昼職へと徐々に移行したい人にも適しています。
営業職
営業職は、ホストの経験が特に活かされる分野の1つです。日々の売上を意識し、顧客との関係構築に努めてきたホストには、営業としての基礎力が備わっているため、営業トークやノルマへの抵抗感も低く、メンタル的な負担も少ないでしょう。
営業職では昼職でも成果主義の傾向があるため、努力が報酬に反映されやすく、引き続き実力主義の環境で働きたい人に向いています。トーク力や相手のニーズをくみ取る能力も評価されやすく、キャリアアップも期待できるでしょう。
介護職
介護業界は人手不足が続いており、未経験でも歓迎されることが多い業界です。ホスト経験が全て活かせるとは限りませんが、人とのコミュニケーションが重要な職場なので十分に評価されます。
特に、利用者との信頼関係を築く力や、相手の気持ちを汲み取る力は、介護の現場で重宝される資質です。資格取得のサポートがある職場もあり、高齢化社会が進む日本では、長期的なキャリア形成も可能です。肉体的な負担はありますが、感謝される場面も多く、やりがいのある仕事として選ばれることが増えています。
飲食業界
飲食業界は、ホストが持つ接客力やチームワークの経験が活かしやすい業界です。ホールスタッフ、キッチンスタッフ、店舗マネージャーなど、ポジションも多岐にわたります。
ホストの世界で得たお客様をもてなす感覚は、飲食店の現場では大きな強みです。さらに、店舗運営に関心がある場合は、キャリアアップの道として店長やマネージャーを目指すことも可能です。独立して自分の飲食店を持つという目標を持つ人も多く、将来のビジョンを持って働ける業界といえるでしょう。
アパレル業界
ファッションへの関心が高い人には、アパレル業界も選択肢の1つとなります。ホストとしての身だしなみや、見た目への高い意識は、アパレルショップの販売員として活かせる要素です。
お客様へのコーディネート提案や接客トークも、ホスト時代のスキルが生かせるポイントになります。アパレル業界も未経験者を積極的に採用する傾向があり、若年層の転職先として人気があります。特に男性向けファッションブランドでは、同性への提案力が求められることもあり、ホスト経験が強みとなる場合があります。
IT業界
ホストとはまったく異なる分野でありながら、安定した将来性や高収入を期待できるのがIT業界です。未経験から始められる求人も多く、プログラミングやWebデザイン、動画編集、事務系ITサポートといった職種があります。
在宅勤務やフリーランスとしての働き方も可能で、時間や場所に縛られずに働ける点も大きな魅力です。最初はスキル習得のためにスクールに通ったり、オンライン学習をしたりと努力が必要ですが、その分自分の力で収入を得られるという実感を持ちやすい業界です。今後もデジタル化は加速することが予想されるため、本気でキャリアチェンジを目指す人におすすめできます。
フィットネス業界
健康志向の高まりとともに、フィットネス業界も成長を続けています。ジムのトレーナーやインストラクター、受付スタッフなど、身体を動かすことが好きな人には適した職場です。ホストとして体型維持や健康管理を意識してきた人にとって、その経験を活かせるフィールドでもあります。
接客経験が豊富であることから、ジムの会員とのコミュニケーションもスムーズに取れる点も強みとなります。未経験でも研修制度が整っている職場が多く、働きながら知識を深めることができるでしょう。
美容業界
美容業界は、ホストの見た目や美意識が活かしやすい職場です。エステティシャンやアイリスト、メンズ脱毛サロンのスタッフなど、男性が活躍できる職種も増えました。
美容に関心があり、自分自身を磨くことに興味がある人は、自然と知識も深まり、接客にも自信を持てるようになります。お客様と1対1で向き合う仕事が多いため、信頼関係を築く力が重要となりますが、ホスト経験者にとって得意分野でしょう。資格が必要な職種もありますが、働きながら取得を目指せる環境も整っているため、キャリアアップも現実的です。
ホストから昼職に転職する5つの方法
ホストとしてのキャリアを終え、昼職への転職を目指す場合、どのような手段を取るかによって転職活動の進み方や成功率に大きな差が出ます。ここでは、ホスト経験者にとって現実的かつ実践しやすい5つの転職方法を紹介します。
- 求人サイトから応募する
- 派遣会社に登録する
- 転職エージェントを利用する
- ハローワークを利用する
- 知人からの紹介を受ける
それぞれの特徴を理解し、自分の状況に合った方法を選ぶことで、スムーズなキャリアチェンジにつながります。
求人サイトから応募する
最も手軽で始めやすいのが、求人サイトの利用です。24時間いつでも検索・応募が可能であり、現在ホストとして働いていても隙間時間に転職活動ができるという利点があります。
求人サイトには、未経験歓迎や学歴・経歴不問の仕事も多く、ホスト経験を問われない職種が豊富に掲載されています。さらに、希望する業界や勤務時間、給与条件を絞って検索できるため、自分に合った仕事を効率よく探すことができます。
注意点としては、応募が集中する人気求人では、書類選考の段階で落とされる可能性があることです。履歴書や職務経歴書の書き方に工夫が必要であり、ホスト時代に培ったスキルをどのように言語化するかが鍵になります。
派遣会社に登録する
「とりあえず昼職を経験してみたい」という人には、派遣会社への登録が適しています。登録後は派遣会社が仕事を紹介してくれるため、自己応募の手間が省け、仕事のスタートまでがスムーズです。
派遣社員として働くことで、いきなり正社員になるプレッシャーを感じずに社会経験を積むことができます。また、勤務先によっては派遣から直接雇用に切り替わる「紹介予定派遣」の制度もあり、将来的に安定した雇用を目指す人にとっても有力な選択肢です。
ただし、契約期間が決まっているため、長期的なキャリアプランを立てておく必要があります。
転職エージェントを利用する
転職活動に不安がある人や、自分に合った職場がわからない人には、転職エージェントの活用が効果的です。エージェントは求職者と企業の間に立ってサポートを行い、面接日程の調整や条件交渉まで代行してくれます。
ホストという特殊な経歴についても、担当のアドバイザーが理解を示しながらアピールポイントを一緒に整理してくれるため、自信を持って選考に臨むことができます。中にはホスト出身者の転職支援に強いエージェントもあり、理解のある求人企業を紹介してくれます。
サービスは基本的に無料で利用でき、非公開求人にアクセスできる点も大きな魅力です。一方で、エージェントとの相性や連絡頻度の違いにストレスを感じることもあるため、自分に合うサービス・担当者かを見極めることも重要です。
ハローワークを利用する
地域密着型の転職サポートを受けたい場合は、ハローワークの利用も一つの方法です。全国各地に設置されており、職業相談や履歴書の添削、面接対策など、就職に関する支援を幅広く提供しています。
ハローワークでは経歴に関わらず、再就職を支援する体制が整っており、無理なく新しいキャリアを築くことが可能です。特に、ブランクがあったり、職歴に不安がある人に対して丁寧なサポートを行っているため、安心して相談できます。
ただし、求人の質や量に地域差があること、対応に時間がかかる場合もあることを念頭に置いておきましょう。
知人からの紹介を受ける
信頼できる人からの紹介で仕事を得る方法も有効です。実際にその職場で働いている人からの推薦であれば、書類選考をスキップできるケースもあり、面接でも好印象を持たれやすくなります。
また、職場の雰囲気や業務内容について事前に詳しく聞けるため、入社後のミスマッチを防ぎやすいというメリットもあります。ホスト時代に築いた人脈や、同業から昼職に転職した知人に相談することで、思わぬチャンスを得られるかもしれません。
ただし、紹介による入社は期待に応える必要もあるため、責任感を持って働く姿勢が求められます。紹介してくれた人の顔を立てる意味でも、誠実に業務に取り組むことが重要です。
ホストが昼職に転職する時に強みになるスキル・知識
ホストから昼職へ転職する際、「特別なスキルは持っていない」と不安を感じる傾向があります。しかし、ホストとしての経験は、実は多くの職種に通用するスキルや知識の蓄積に繋がっています。
ここでは、昼職への転職において武器になる5つの強みを紹介します。
- コミュニケーション力
- 営業力
- 向上心
- 忍耐力
- お酒の知識
ホストとして得た強みを自覚し、履歴書や面接で適切にアピールできれば、他の応募者と差をつけることも十分に可能です。
コミュニケーション力
ホストの最大の強みの1つが、卓越したコミュニケーション能力です。初対面の相手ともすぐに打ち解け、会話を盛り上げるスキルは、営業や接客、販売職など多くの業界で重宝されます。
また、相手の表情や言葉のトーンから感情を読み取る観察力も高く、状況に応じて柔軟な対応ができることも大きな武器です。こうした能力は、社内外の人間関係を円滑にする潤滑油となり、組織内での信頼構築にもつながります。
特に、顧客対応が必要な職種では「話しやすい」「気配りができる」といった印象が採用判断に大きく影響するため、ホスト経験は立派なアピール材料となります。
営業力
ホスト業は、接客業であると同時に、売上アップに向けて数値目標を追いかける営業職の一面も持っています。トークや提案によって指名や高額ボトルの獲得を目指す行為は、まさに営業そのものです。
こうした経験は、保険営業や不動産営業、広告代理店など、目標達成型の仕事にそのまま応用できます。相手のニーズを引き出し、的確なタイミングで提案する力は、成果に直結する重要なスキルです。また、競争の激しい世界で数字にこだわり、地道な努力を続けてきた経験は、結果を出すまで粘り強く取り組める人として評価されるでしょう。
向上心
ホストの世界では、常に成長意識が求められます。「ランキング上位を目指す」「前月よりも売上を上げる」「自分の魅力を磨く」といった意識が習慣になっている人は、昼職でもその向上心を武器にできます。
たとえば、新しい業務に積極的に取り組む姿勢、資格取得に前向きな姿勢などは、企業にとって「育てがいのある人材」と映ります。実際にホスト出身者の中には、営業職や接客業でスピーディーに昇進した人も少なくありません。
自分の成長に貪欲であることは、どんな職場でも歓迎される特性です。その意欲を具体的なエピソードとして語れるようにしておくと、面接でも好印象を与えられるでしょう。
忍耐力
華やかに見えるホスト業ですが、実際には精神的・肉体的な負担が大きく、非常にタフな仕事です。売上が思うように伸びない日々や、理不尽なクレーム対応を乗り越えてきた経験は、昼職でも活かせる忍耐力を養います。
例えば、単調な作業が続く製造業や、クレーム対応のあるカスタマーサポート、繁忙期に負荷が集中する販売業などでは、冷静さや我慢強さが求められます。プレッシャーやストレスがかかる環境でもへこたれずに働けるというのは、大きな強みです。
面接時に、失敗談や苦しかった時期をどう乗り越えたかを伝えると、説得力があることはもちろん、人間的な魅力として評価されやすくなります。
お酒の知識
業種によっては、お酒の知識が思わぬ場面で役立つこともあります。ホストとして働くと、お酒の種類や作り方、味の良し悪しといった知識は、自然と頭に入るものです。特に、飲食店やバー、ホテルなどでは、アルコールに関する知識や接客経験があると即戦力として重宝されます。お酒の知識が顧客との信頼関係を築くきっかけになることもあるでしょう。
また、同僚とのコミュニケーションや、接待が必要な場面でも、お酒のマナーや付き合い方を知っていることは社会人としての強みになります。
ホストを辞めるか迷った時は？昼職に転職すべき？
ホストとして働き続けるか、それとも昼職へ転職すべきかの決断は、多くのホストが一度は直面する悩みです。収入面での魅力ややりがいを感じながらも、不規則な生活や将来への不安は年齢が上がるほど大きくなります。
ここでは、ホストを続けるべきか迷っている人に向けて、ホストの寿命や転職に関する現実をみていきましょう。
ホストの寿命は平均30歳
ホストという職業には、年齢的な制限がつきまとうのが現実です。一般的に「売れやすい」とされるのは20代前半から中盤にかけてであり、30歳を超えると指名の獲得や売上維持が難しくなる傾向があります。
もちろん、例外的に30代やそれ以上でも人気を保つホストも存在しますが、それはごく一部の成功者に限られます。体力的な衰えや見た目の変化もあり、若手の勢いに押される形で売上が落ちるケースも少なくありません。
そのため、年齢が上がる前に次のキャリアを考えておくことは、現実的な選択といえます。昼職において30歳は、未経験者として受け入れてもらえるギリギリの年齢です。将来の安定を求めるなら、早めに動き出すようにしましょう。
夜職は心身の健康を損ないやすい
ホスト業は、夜遅くまで働く生活が続くため、生活リズムが崩れやすく、心身の健康に大きな負担がかかります。不規則な食事、睡眠不足、アルコールの摂取、精神的なストレスなどが重なることで、体調を崩す人も少なくありません。
また、売上や指名といった数字に常に追われる環境は、知らず知らずのうちにプレッシャーや焦燥感を蓄積させます。なかには、精神的に限界を感じて休業や退職を余儀なくされる人もいます。
昼職に転職すれば、規則正しい生活や週休2日といった安定した労働環境のもとで働けるため、心身ともに健やかな状態を維持しやすくなります。自分の健康を最優先に考えることも、キャリア選択の上で重要な判断基準となります。
ホスト歴が長いほど昼職に転職しにくくなる
ホストとしてのキャリアが長くなればなるほど、昼職に転職する際に「社会経験が乏しい」と見なされるリスクが高まります。特に、一般企業ではホスト経験に対する理解が十分に浸透しておらず、「チャラそう」「ビジネスマナーが備わっていないのでは？」という先入観を持たれることもあります。
また、長年夜職で高収入を得てきた人ほど、昼職での給与水準との差に戸惑いを感じやすく、金銭面のギャップがストレスになることもあります。その結果、「やっぱり夜の世界に戻ろうか…」と悩むケースも少なくありません。
だからこそ、転職はできるだけ早い段階で検討すべきです。ホストとしての実績が浅いうちに動けば、若さややる気でカバーできる部分も多く、ポテンシャル重視の採用が見込めます。
ホストから昼職への転職を成功させるためのポイント
ホストから昼職への転職を成功させるためには、単に求人に応募するだけでは不十分です。昼職の文化や評価基準を理解し、自分の経歴や生活スタイルを見直すことが欠かせません。
ここでは、元ホストとして新たな環境で活躍するために必要な5つのポイントを紹介します。
- 職歴や実績を重視する企業・業界を避ける
- 評価されやすいスキルや資格を取得する
- 金銭感覚や生活レベルを一般水準に下げる
- ホストを続けながら転職活動を始める
- 生活習慣や生活リズムを見直す
意識して行動すれば、転職成功の可能性を大きく高めることができます。
職歴や実績を重視する企業・業界を避ける
一般企業の中には、過去の職歴や実績、資格を重視する企業も少なくありません。ホスト経験を正当に評価してもらえない場合もあるため、応募先の業界選びが非常に重要になります。
特に金融業界や一部の大企業では、新卒や一般的な職歴のある人材を優先する傾向が強く、ホスト経験が不利に働くこともあります。そのため、学歴や職歴にとらわれず、人柄やポテンシャルを評価する企業を狙うことが成功への近道です。
たとえば、飲食や販売、ベンチャー企業などは柔軟な評価基準を持っており、未経験でもチャレンジしやすい環境です。また、面接時に「なぜホストから転職したのか」「なぜこの業界を選んだのか」をしっかり説明できるよう準備しておくことで、マイナスイメージを払拭することができます。
評価されやすいスキルや資格を取得する
ホスト経験だけでは、昼職での即戦力としてアピールするのが難しい場合もあります。そこで、転職前に基本的なビジネスマナーやスキルを身につけると、評価されやすくなります。
たとえば、パソコン操作に不安がある人は、ExcelやWordなどの操作スキルを学び、MOS（マイクロソフト オフィス スペシャリスト）などの資格取得を目指すのも1つの手です。その他、簿記や宅建（宅地建物取引士）など、業務に直結する資格がプラスに働きます。
資格が取れなくても、履歴書に「勉強中の資格」や「受講中の講座」を記載するだけでも、向上心や学ぶ意欲が伝わり、印象が良くなる傾向にあります。独学だけでなく、短期スクールやオンライン講座なども活用しましょう。
金銭感覚や生活レベルを一般水準に下げる
ホスト時代に高収入を得ていた人にとって、昼職の給与にギャップを感じることは避けられません。特に、収入に見合った生活を続けてきた人ほど、金銭感覚をリセットするのに苦労することが多いです。
そのため、転職活動を始める前に、生活費の見直しや固定費の削減を行うことが重要です。高級な飲食やブランド品への出費を抑え、一般的な生活レベルに慣れておくことで、転職後の生活も安定します。
また、昼職に就いてからも最初は収入が低く、試用期間中はさらに下がることもあります。転職直後の時期を無理なく乗り切るためにも、ホスト時代に当面生活できるだけの貯金を作っておくとよいでしょう。
ホストを続けながら転職活動を始める
いきなりホストを辞めてしまうと、収入が途絶えて転職活動に専念できなくなる可能性があります。そのため、できるだけホストを続けながら、並行して昼職の情報収集や応募を進めるのが理想です。
夜の仕事をしながらでもできる転職活動としては、求人サイトでの検索や、転職エージェントとのやり取り、履歴書の作成などがあります。最近では、オンライン面接に対応する企業も増えており、転職活動はしやすい環境にあります。
在職中に転職活動を進めることで、収入がなくなる心配はないため、しっかりと自分に合う職場を選ぶ余裕が持てるでしょう。
生活習慣や生活リズムを見直す
昼職では、当たり前ではありますが朝から勤務が始まります。ホストとして夜型の生活に慣れてしまった人にとって、昼型の生活は大きなハードルとなります。
そのため、転職を見据えているのであれば、生活習慣を段階的に改善していくことが大切です。たとえば、就寝時間を早める、毎朝同じ時間に起きる、朝に軽い運動を取り入れるなど、少しずつ朝型のリズムに体を慣らしていくことで、実際の勤務開始時に対応しやすくなります。
また、食生活や睡眠時間も整えることで、集中力や体調が安定し、面接や仕事でも本来のパフォーマンスを発揮できるようになります。一部営業だとどうしても夜型の生活になるため、二部営業に移ることも検討するとよいでしょう。
ホストが転職する時によくある質問
ホストから昼職に転職する際、多くの人が似たような疑問や不安を抱えています。最後は、元ホストの人たちから寄せられることの多い質問に対して、現実的な考え方と対処法をまとめてお伝えします。
昼職への転職を決断するならいつがいい？
転職のタイミングは、ホストとしての収入や体力がまだあるうちが推奨されます。金銭的な余裕がある状態であれば、焦らずに希望条件に合う仕事をじっくり探すことができるためです。
一方で、売上が低迷し生活が厳しくなってから動き出すと、早く次の職を見つけなければという焦りから、希望しない職場や条件で妥協してしまいがちです。また、ホスト歴が長くなるほど昼職でのキャリアチェンジが難しくなる傾向もあるため、少しでも「昼職に切り替えたい」と考え始めた段階で、情報収集やスキル習得を始めるのが理想的です。
特に20代後半までであれば、未経験でも採用されやすい業種が多く、比較的スムーズな転職が可能です。タイミングを逃さず、余裕のあるうちに準備を進めましょう。
履歴書にホスト経験を書くべき？
ホストとして働いていたかと履歴書に書くべきかどうかは、多くの人が悩むポイントです。結論から言えば、多様な人材を柔軟に採用している業界・職種であることを前提に、書き方を工夫すれば十分アピール材料になるといえます。
たとえば、職種名を「接客業」「販売業」「ナイトレジャー業界の営業」などと表記し、具体的な業務内容にフォーカスすることで、ホストという言葉を使わなくても経験を伝えることが可能です。また、売上目標の達成率やリピーターの獲得数、イベント企画の経験など、数字や成果で示せる実績がある場合は、積極的に記載すると説得力が増します。
ただし、嘘を書くのはNGです。面接で経歴の詳細を問われたときに説明できるよう、誠実かつ前向きな表現で経歴を伝えるよう心がけましょう。また、いわゆる「お堅い仕事」を目指す場合は、ホストの経歴はマイナス評価になる可能性があるので注意が必要です。
早く昼職に馴染むために必要なことは？
昼職の環境に早く適応するためには、まず夜職との相違点を把握し、1つずつ確実に見直す姿勢が求められます。ビジネスパーソンとしての服装や言葉遣い、優先順位など、昼職における常識に慣れるまでにはある程度の時間が必要です。
さらに、早期に職場に馴染むためには、わからないことを素直に聞く姿勢や、自ら積極的に挨拶・会話をすることが大切です。過去の経験にこだわりすぎず、柔軟に環境に溶け込もうとする姿勢が、周囲の信頼を得る鍵となります。
また、ホスト業界は完全実力主義の世界なので、成果が収入に直結しますが、一般的な企業では成果を出したからといって給与が一気に上がるわけではありません。特に営業・販売職以外の仕事では、成果は長期的な評価にはプラスにはなりますが、給与額はそう変動しません。短期的な視点ではなく、長期的なキャリアプランや成長を意識しましょう。
まとめ
ホストが昼職に転職するなら、30歳を目安に、早めに準備を始めるのがおすすめです。職種や業界によっては、ホストで得た経験やスキルが評価されたり、強みとなったりすることもあります。ホストのトーク力や対人スキルは、昼職でも十分に重宝されるでしょう。ただし、なかにはホストの経歴が活かせない、マイナスの印象になるというケースもあります。
そのため、昼職に完全に切り替える前に、「夜職の延長線で何ができるか」を検討することで、自分にとって最も自然なキャリアパスを見つけることができるでしょう。
NEW GENERATION GROUPでは、ホスト引退後のキャリア支援を行っています。NGGでは、キャリア構築研修やリーダーシップ研修、マネジメント研修など、スキルアップ・キャリアアップのための機会を多く提供しています。ホストからの引退を考える前に、NGGで一緒に働いてみませんか？