どもども、こんばんは。
歌舞伎町でホストクラブを経営するNGG(NEW GENERATION GROUP=ニュージェネレーショングループ)オーナーの桑田龍征です。
今回は下記のツイートを書く際に考えた「どこまで部下に売上目標の話をすべきか」という話について書いてみます。
「おもろいけど売上のないうんこ君」と「つまらない売上マシーン」
ホストクラブには、けっして売れていなくても、「一緒にいて居心地のいいヤツ」「話してみると面白いヤツ」はいます。
そして、そうした今はまだ売れてないホストも、僕らの大事な仲間です。
ただし、僕らはホストクラブという事業に取り組んでいて、売上の向上を目指しています。
そこで働くホストたちが幸せになるには、やはり各自が自分で売上を立てて、会社の事業に貢献することが大事です。
なので、売れてないけど一緒にいると居心地のいいホスト、売れてないけど面白いホストに対しても、「数字も追っかけていこうよ!」とサポートすることが必要です。
特に、そういう”いいヤツ”に対しては、上司の側も態度が甘くなってしまいがちです。
そうやって甘やかし続けて出来上がるのが、「おもろいけど売上のないうんこ君」というわけです(笑)。
相手が”いいヤツ”だからこそ、目標の数字は厳し目に設定するのも、僕は一つの手段だと思います。
一方で、数字を厳しく管理するばかりの上司も、それはそれで問題です。
せっかく面白い資質を持ったホストなのに、会うたびに数字のことばかり話してたら、相手はどう思うでしょうか。
居心地が悪くなるし、心身も疲弊しがちになり、彼の持つ資質が花開く可能性は少なくなるでしょう。
結果として売上が上がっても、彼は「つまらない売上マシーン人間」になっているでしょう。
それは会社のためにも彼のためにも避けねばなりません。
だから大事なのは、まず相手を人としてメチャクチャ認めてあげること。
良いところを褒めてあげることです。
そして、部下のキャリアがまだ浅いなら、「ホストという仕事の楽しさ」「この仕事の意義や意味」を言語化する手助けをするのも大切です。
そうやって自信とやりがいを身に着けてもらい、仕事に楽しさを感じてもらったうえで、頃合いを見ながら「今月の目標数値はどうなってるかな?」と聞いてあげる必要があります。
売上目標の話をどの程度すべきか?問題
僕も相手に合わせてメチャクチャ変えています。
自分で数値目標の管理ができて、売上もキッチリ立てられる部下なら、9:1くらいの割合で、売上目標の話は全体の1/10くらいで十分です。
一方で、まだまだ売上を増やさなければいけない段階なら、5:5の割合で数字の話はすべきです。
成長とともに、その割合を7:3、8:2と徐々に減らしていったほうが、働く側のストレスも少なくなっていくでしょう。
それが、いろいろなマネジメントを実践してきた僕の結論です。
僕が現役ホストだった時期を振り返っても、上司から数値目標の話ばかりをされると、やはりいい気分はしませんでした。
当時の僕は、もう売上を上げて借金を返すしかない状況でしたし、お客様の数も売上も増やさなければいけないのは、誰よりも自分が理解していました。
それなのに、毎日のように売上目標の話をされると、「お前、俺の何をわかってねん!」とムカついてきます。
それが人間というものです。
日々の努力と売上向上ができている部下には「量」ではなく「質」の話を
当人が「もう頑張るしか無い」という状況なら、「より戦略的な働き方」の話をしていくことが大事です。
このあたりはコンサルティングの基本ですよね。
「ここ最近のお客さんはどう?」と量的ではない部分の話を聞いたりするのもいいでしょう。
そこでお客様へのアプローチの方法を確認するなどして、質的な部分にアドバイスを送るのもいいと思います。
そうしたアプローチをせず、「今日は売上いくらだ?」みたいな問いかけばかりしていると、「こいつは数字の話しかしねえ上司だな」と思われて、信頼を失っていきます。
そうやって信頼を失うぐらいだったら、最初から数字の話は一切しないほうがまだマシです。
「部下と数字の話をするのは大事だが、数字の話をしすぎないのも大事」と肝に銘じておきましょう。